歩くたびに爪が指に食い込んで痛む「巻き爪」は辛いですよね。
「歩くたびに足が痛い…」
「足の痛みが気になって、歩きたくない…」
「マグネシウム不足が原因で巻き爪になるって本当?」
巻き爪は単なる「爪の変形」ではなく、身体の内外にわたるさまざまな要因が絡み合って起こる現象です。
靴のサイズが自分の足に合っていなかったり、爪を切りすぎてしまって痛みが生じていたりすることがある一方で、巻き爪の根本の原因の一つに「マグネシウム」が関係している可能性があるのです。
今回は、マグネシウムと巻き爪の意外な関係や巻き爪になる原因、予防法を解説します。
巻き爪にお悩みの方は、マグネシウム摂取による新発想の巻き爪予防法を知れるかもしれませんので、最後までご覧ください。
そもそも巻き爪とは?

巻き爪とは爪の両端が内側に丸く巻き込み、指の皮膚に食い込む状態を差します。
特に足の親指に多く見られ、進行すると強い痛みや炎症を伴うことで、歩くのが困難になることもあります。
放っておくと、陥入爪(かんにゅうそう)という、感染や肉芽(にくげ)と呼ばれる赤い腫れができ、激しい痛みを伴う症状へ悪化してしまうことも。
ひどい場合は矯正や手術で皮膚に爪が食い込まないよう処置が必要となるので、早めの対処が重要です。
巻き爪になる5つの原因

巻き爪の原因はさまざまです。
以下に代表的な5つの原因を挙げ、それぞれ詳しく解説します。
- 深爪や爪の切り方
- 窮屈な靴の着用
- 遺伝的な体質
- 爪や足指への過度な負担
- マグネシウム不足
深爪や爪の切り方
巻き爪になる原因の一つに、深爪や爪の切り方が挙げられます。
巻き爪にならないようにするには、爪の切り方がポイントです。
食い込んでいる爪を斜めにカットすると、爪の奥が伸びるときにまた食い込み始めるため、丸く切らずに四角くまっすぐ切る「スクエアカット」にすると良いでしょう。
窮屈な靴の着用
きつめの靴や足に合わない靴を長時間履いていると、爪に圧力がかかり、巻き爪を引き起こすことがあります。
特に女性のハイヒールなどで多く見られる現象です。
したがって、靴は必ず試着して自分の足のサイズに合ったものを選び、足の指が自由に動かせるものを選ぶようにすると良いでしょう。
痛みが気になる場合は、応急処置として、爪と皮膚の隙間にコットンを挟み込んだり、テーピングを巻いて痛みを緩和したりする方法があります。
遺伝的な体質
巻き爪は遺伝的な要因も関係しています。
家族に巻き爪の人がいる場合には、自分も発症しやすい可能性があります。
遺伝的要素がある人は、慢性化や再発もしやすいため、歩き方の見直しや保湿ケアなどをしながらも、程度によっては皮膚科やフットケア専門医での「ワイヤー矯正」や「プレート矯正」などの治療法を視野にいれてもいいかもしれません。
爪や足指への過度な負担
スポーツや立ち仕事などで足に過度な負担がかかると、爪が変形しやすくなり、巻き爪を引き起こす原因になります。
また、肥満体形の方が激しい運動をすると、足への負担が大きくなり、爪にも強度の圧力がかかって巻き爪を発症させる場合もあります。
スポーツや仕事でどうしても足に負担がかかるのを避けられない方は、自分でできる対処法として、テーピングなどで足への負荷を減らすようにすると良いでしょう。
マグネシウム不足
マグネシウムは800以上の生体反応に関与する補酵素として私たちの体内で働いており、筋肉や神経の働きにも大きく関わっています。
不足すると筋肉の緊張が高まり、爪に圧力がかかりやすくなるため、巻き爪の原因となる可能性があります。
マグネシウム不足によって巻き爪にどのような影響があるのか、次章で具体的に解説していきますので参考にしてください。

オーガニックサイエンスのチーフサイエンスオフィサーであり、マグネシウムの研究者であるAlexander Audetteによると、巻き爪予防の大切なポイントは「からだの柔軟性を保つこと」だそうです。
年齢を重ねるにつれて体の柔軟性が低下すると、足の指先に手が届きにくくなる方が多くなります。そのため、足の爪を切る動作もだんだん難しくなってしまいます。
このような状況が続くと、足の手入れが十分にできなくなり、結果として爪の状態が悪化してしまう恐れがあります。
そうならないためにも、筋肉をリラックスさせるマグネシウムの摂取とあわせて、体の柔軟性を保つために、以下にご紹介するヨガポーズを日々の生活に取り入れてみてください。
▼ 柔軟性維持のためのヨガポーズの紹介はこちら:
参考:足のケア方法|Instagram(@tokyoalexsensei)
マグネシウム不足が巻き爪に与える5つの影響

マグネシウム不足は、間接的ながら巻き爪を引き起こす要因の一つと考えられます。
具体的な影響は、主に以下の5つです。
- 爪の成長を妨げ、変形しやすくなる
- 筋肉の緊張が増し、爪に圧力がかかる
- 血流が悪化し、爪母への栄養が届かなくなる
- 爪が乾燥しやすくなり、割れ・欠け・巻きを招く
- 炎症や痛みが慢性化しやすくなる
一つずつ順番に見ていきましょう。
爪の成長を妨げ、変形しやすくなる
マグネシウムは爪の正常な成長を支えるミネラルです。
不足すると爪の構造が不安定になり、縦割れや変形が起きやすくなります。
爪の成長バランスが崩れることで、爪が自然と内側に巻き込みやすくなってしまいます。
特に加齢や偏食が原因で栄養が偏ると、その傾向はより現れやすくなるので、バランスのとれた食事を心がけるようにしましょう。
筋肉の緊張が増し、爪に圧力がかかる
マグネシウムは筋肉の収縮と弛緩を調整する役割があります。
不足すると筋肉が常に緊張状態になり、足の指や周囲の筋肉が硬直しやすくなります。
その結果、爪に不自然な圧力がかかり、巻き爪になりやすくなってしまう方もいます。
特に立ち仕事の多い方は気をつけるようにしましょう。
血流が悪化し、爪母(そうぼ)への栄養が届かなくなる
血流の悪化も巻き爪の要因の一つです。
マグネシウムは血管の健康を維持する働きがあり、不足すると末端への血流が滞りがちになります。
爪を作る「爪母(そうぼ)」という箇所に十分な栄養と酸素が届かないことで、爪の質が低下し、巻き込みやすく、弱い爪や変形した爪になると言われています。
入浴後に足や指のマッサージで血行促進を図ることで、爪の質の改善へつながるとされているので、可能な範囲で試してみると良いでしょう。
爪が乾燥しやすくなり、割れ・欠け・巻きを招く
マグネシウムは水分の保持にも関わっています。
不足することで皮膚や爪の乾燥が進み、爪がもろくなります。
その結果、爪が割れやすくなり、変形して巻き爪の原因になるのです。
特に冬場や加齢により乾燥が進みやすい場合には、乾燥を防ぐようクリームやバームなどでの保湿ケアを心がけてください。

炎症や痛みが慢性化しやすくなる
マグネシウムには抗炎症作用があります。
体内でマグネシウムが不足すると、ちょっとした刺激にも炎症反応が起きやすくなり、巻き爪部分の赤みや痛みが長引く可能性があります。
慢性的な炎症は悪循環を招き、巻き爪をさらに悪化させてしまうことがあるので、痛みを強く感じるときには、病院や巻き爪の専門店に行くなど、早めの対応をとるようにしましょう。
マグネシウム不足によって爪へどのような影響があるのか、以下の記事でさらに詳しく解説しているので、こちらもご参考にしてください。

マグネシウムで巻き爪を予防する効果的な2つの方法

マグネシウム不足による巻き爪を予防するには、効率的なマグネシウム補給が大切です。
マグネシウムの摂取が巻き爪の予防に直接効果があるとする論文や研究は、現時点では確認されていませんが、マグネシウムの働きから一定の効果があると期待できる方法を2つお伝えします。
・マグネシウムで巻き爪を予防する方法1:経口摂取
・マグネシウムで巻き爪を予防する方法2:経皮吸収
マグネシウムで巻き爪を予防する方法1:経口摂取
マグネシウムの最も基本的な摂取方法は、食事やサプリメントによる経口摂取です。
健康な爪を作るのに主に必要な栄養素は、タンパク質やビタミン、ミネラルなど。
特に巻き爪の予防に効果のあるミネラルは、マグネシウムや亜鉛、鉄分、カルシウムなどです。
毎日の食事からバランスよく継続的にマグネシウムを摂取できるのが理想的ですが、そこまで手が回らないという方も多いことでしょう。
そんな時は、携帯して手軽に摂取できるマグリポなどのサプリメントを活用して、マグネシウムを補給するのもおすすめです。

マグネシウムで巻き爪を予防する方法2:経皮吸収
もう一つのマグネシウムの巻き爪予防法は、皮膚から直接マグネシウムを吸収させる経皮吸収です。
巻き爪の気になる箇所に、直接マグネシウムのバームやクリームを塗布したり、エプソムソルト入浴で皮膚から吸収させることで、胃腸に負担をかけずにマグネシウムを取り入れられます。
また、エプソムソルトを使うことで、細菌感染の原因となるひび割れを防げるのもメリットだと言えます。
エプソムソルトの入浴法については、こちらの記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。


マグネシウムを巻き爪のどこに・どう塗るのが効果的(経皮吸収の場合)?
効率的にマグネシウムを経皮吸収させるには、マグネシウムを塗る部位やタイミングにも工夫が必要です。
塗布部位 | 効果的な理由 |
---|---|
爪の端 | 巻き込みや炎症が起きやすい場所のため、腫れ・痛みに効き目が表れやすいと考えられるため |
爪の根元 | 爪の生成場所であり、血流促進で健やかな成長を促すため |
指の腹・関節まわり | 筋肉や腱の緊張を緩和し、歩行バランスの改善が期待できるため |
「爪からマグネシウムは吸収されるのか?」
という疑問に対しては、爪自体からのマグネシウムの経皮吸収は限定的と言わざるをえません。
爪はケラチンでできた硬い組織であり、皮膚と比べて吸収率は非常に低いと考えられます。
そのため、「爪そのものからマグネシウムを吸収する」という効果はあまり期待できませんが、爪の周囲の皮膚や爪の根本に塗布することで、そこからの経皮吸収は十分に可能だと考えられます。

また、マグネシウム製品を塗るタイミングについては、入浴後の血行が良くなっているときに使用するのが最も効果的でしょう。
毎日のルーティンに取り入れることで、巻き爪予防の効果をより高められるはずです。
オーガニックサイエンスの「マグバーム」や「マグクリーム+CBD(カンナビジオール)」は、リポソームマグネシウムを配合した高い経皮吸収率を誇る製品です。
特にCBD成分は鎮静・抗炎症作用があるため、巻き爪の痛み・炎症へのアプローチに相性が良いと考えられます。


まとめ:マグネシウムは巻き爪予防に効果が期待できるミネラル

マグネシウムは爪の成長や筋肉の弛緩、血流の促進、炎症抑制など、巻き爪の発生に関わるさまざまな生理機能とつながっています。
食事やサプリメント、経皮吸収などを通じて、意識的にマグネシウムを補うことが、巻き爪の予防や再発防止につながります。
巻き爪に悩んでいる方でまだマグネシウムの摂取を試されていない方は、今回紹介した対処法を取り入れてみてはいかがでしょうか?
何かしらこれまでとは違った効果が見られるかもしれません。
ただし、患部に炎症を起こしていて強い痛みを伴う場合や、歩行が困難な場合には、症状が悪化しないよう、早めに専門医療機関を受診するようにしてくださいね。