CBD(カンナビジオール)とは?違法ではない理由と安全性や効果・摂取方法を紹介

近年、健康や医療・美容業界で注目を集めているCBD(カンナビジオール)。

あなたもテレビやニュース、雑誌などで一度は聞いたことや目にしたことがあるかもしれません。

しかし、

「CBDとは何か?」

「どのような目的で使われるのか?」

「どのような効果・効能が期待できるのか?」

を詳しく説明できる人は、限られているのではないでしょうか?

そこで今回はCBDの基本情報やその効果・効能、摂取方法、そして最新の法改正について詳しく解説します。

CBDについて正しく理解し、あなたの健康維持に役立てるための参考にしてください。

CBD(カンナビジオール)とは?

CBD(カンナビジオール)とは?違法ではない理由と安全性や効果・摂取方法を紹介

CBD(カンナビジオール)は大麻草に含まれる成分の一つで、Cannabidiol(カンナビジオール)の略称です。

精神を高揚させる作用を持つTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは異なり、リラックス効果や健康維持が期待できる成分だとされています。

海外では医療用途としての研究が進み、日本でも医療や健康・美容業界でサプリメントやオイルなどの形で利用されることが増えています。

CBDの効果・効能は?

CBDは私たちの体に働きかけ、さまざまな有効な作用があるとされています。

具体的な効果・効能として、以下の点が挙げられます。

効果・効能詳細
ストレス軽減・リラックス効果CBDは神経伝達物質の調整に関与し、不安やストレスを和らげる効果が期待されています
睡眠の質向上CBDは自然な睡眠サイクルをサポートし、不眠症に悩む人の助けとなる可能性があります
炎症や痛みの緩和抗炎症作用があるため、関節痛や筋肉痛、神経痛の軽減に役立つとされています
神経の保護作用アルツハイマー病やパーキンソン病の進行を抑制する可能性があります
皮膚の健康維持CBDには抗酸化作用があり、肌の炎症を抑えることで、アトピー性皮膚炎やニキビの緩和に寄与するとされています

ただし、CBDの効果・効能には個人差があり、研究段階のものも多いので、使用前には専門家のアドバイスを受けるのが望ましいでしょう。

CBDとTHCは何が違うの?

CBD(カンナビジオール)とTHC(テトラヒドロカンナビノール)はどちらも大麻草に含まれる成分ですが、作用に大きな違いがあります。

以下の比較表で両者の違いを確認していきましょう。

大麻成分CBD(カンナビジオール)THC(テトラヒドロカンナビノール)
抽出部位大麻の茎や種子大麻の花や穂、葉、根
効果・効能抗けいれん作用・抗炎症作用・鎮痛作用・抗不安作用・抗てんかん作用・抗がん作用などリラックス効果、痛みの緩和、睡眠改善、皮膚トラブルの軽減、気分の高揚(いわゆる“ハイ”な状態)など
依存性なしあり
幻覚作用なしあり
安全性高い低い
日本での使用可否⚪︎(合法)×(違法)

このなかで特に注目していただきたいのが、「依存性」「幻覚作用」「安全性」の3点です。

CBDは安全性の高さから合法であるのに対し、THCは安全性が低いため日本での使用は禁止されています。

したがって、CBD製品を購入する際には、THCが含まれていないことを確認することが重要です。

CBDは安全なの?

CBDは以下の3つの観点から、一般的には安全とされています。

国際機関も認める有効性

2017年11月、WHO(世界保健機関)の薬物依存に関する専門委員会(ECDD)は、CBDが健康効果をもたらす可能性があり、乱用や依存のリスクが低いとする報告書を公表しました。

参考:CANNABIDIOL (CBD) Pre-Review Report |ECDD

また、WHOは2018年6月の第40回ECDD会議において、純粋なCBD製剤は国際的な規制の対象とすべきではないとの勧告も行っています。

参考:WHO Expert Committee on Drug Dependence|ECDD

これらの報告書は、CBDの安全性と潜在的な医療効果を示しているといえるでしょう。

副作用が少ない

ECDDの2017年の報告書のなかには、以下のような記載があります。

“CBD is generally well tolerated with a good safety profile〜To date, there is no evidence of recreational use of CBD or any public health related problemsassociated with the use of pure CBD.”
「CBDは一般的に安全性が高く、体への負担が少ない〜これまでのところ、CBDが娯楽目的で使われたり、純粋なCBDの使用によって健康に悪影響が出たという証拠は見つかっていない。」
引用:CANNABIDIOL (CBD) Pre-Review Report |ECDD

つまりCBDは副作用も少なく、安全に使用できると言えます。

医療機関でも使われている

CBDは医療機関でも使用されています。

特に、てんかんや慢性疼痛、精神疾患の治療などで研究が進められており、一部の国(アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツなど)では正式に医薬品として承認され、医療の現場でその利用が広がっています。

ただし、国や地域によって法規制が異なっているため、日本ではまだ医療用CBDの使用は一般的ではない状況です。

CBDの主な摂取方法

CBDの摂取方法にはいくつかの種類があり、用途やライフスタイルに合わせて選ぶことが可能です。

以下の一覧でCBDの主な摂取方法を見ていきましょう。

摂取方法特徴期待される効果
CBDオイル舌下摂取で吸収が早い・睡眠の質改善・不安の緩和・痛みの軽減
CBD食品・飲料グミやチョコレートなど、おいしく、気軽に摂取しやすい・健康維持・リラックス
CBDカプセル・サプリメント一定の用量を手軽に摂取できるので、初心者におすすめ・リラックス・ストレス緩和
CBD Vape(電子タバコ)吸入することで即効性があり、リラックス効果を素早く感じられる・禁煙サポート・不安の緩和
CBDクリーム・ローション皮膚に塗って局所的な炎症や痛みの軽減に役立つ・スキンケア・筋肉痛の緩和

ご自身の体調や目的、用途に合わせて、CBDの摂取方法を選ぶようにしましょう。

CBD(カンナビジオール)とは?違法ではない理由と安全性や効果・摂取方法を紹介

私がカナダのクリニックで働いていたとき、CBDは主に2つの目的で使われていました。
筋肉や関節の痛みには塗り薬(外用)として使用し、がん治療による吐き気を和らげるためには飲むオイル(経口)として活用していました。
CBDががん治療後の回復を助ける可能性も示されていますが、その仕組みについてはまだ完全には解明されていません。

大麻取締法の一部改正でCBDは違法になる?

CBD(カンナビジオール)とは?違法ではない理由と安全性や効果・摂取方法を紹介

2024年12月12日に改正大麻取締法の一部が施行されました。

大麻取締法は日本で大麻を持ったり、育てたり、売ったりすることを禁止する法律です。

正式名称は「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」といいます。

これまでは日本でTHCを含まないCBD製品は合法とされてきましたが、今回の改正と一部施行により、THCの微量な含有であっても許容限度を超える場合は違法とみなされる可能性が出てきました。

もちろん、すべてのCBD製品が使用禁止になるわけではなく、基準を満たしたCBD製品は合法ですので、ご安心ください。

まとめ:CBDを正しく利用して、健康維持に役立てよう!

今回はCBDの基本情報やその効果・効能、摂取方法、そして違法性の有無などについて解説してきました。

CBDはリラックス効果や健康維持に役立つ可能性がある成分として、世界的に注目を集めており、日本でもその動きが広がってきています。

ただし、法律の基準を満たしていないCBD製品は、違法となり懲役刑が科される場合もあります

それゆえ、正しい知識を持ち、安全性や合法性を理解した上で使用することが重要です。

今後の法改正や最新の情報などにも注意を払いながら、信頼できるCBD製品を選び、健康維持のサポートに活用していきましょう。