足底筋膜炎はマグネシウムと関係性は?|ミネラル不足による痛みのケアと対策5選

足底筋膜炎はマグネシウムと関係性は?|ミネラル不足による痛みのケアと対策5選

朝起きて一歩踏み出した瞬間、「ズキッ」と足の裏に走る鋭い痛み――。

場合によっては「寝ている間に足の骨が折れた…!?」とさえ感じるほどの衝撃的な痛みに襲われるこの症状は、もしかすると「足底筋膜炎」かもしれません。

足底筋膜円は、加齢や体重の増加、長時間の立ち仕事などが原因と考えられがちですが、実は「マグネシウム不足」が一因となる可能性があることをご存じでしょうか?

マグネシウムは体にとって非常に重要なミネラルの一つで、筋肉の収縮や神経伝達、エネルギー代謝など、健康維持に欠かせない役割を果たしています。

マグネシウム不足は、筋肉や神経の不調につながることがあり、足裏の違和感の一因と考えられるケースも。

今回は、足裏のトラブルとマグネシウム不足の意外な関係に焦点を当て、症状の原因や改善策、再発防止のために意識したい生活習慣までわかりやすくご紹介します。

一度足底筋膜円を経験すると、癖になってしまったかのように何度も同じ症状を繰り返してしまうケースもあるので、足裏の痛みに悩まされている方はぜひ最後までご覧ください。

足底筋膜炎には実はマグネシウムが関係している?

足底筋膜炎はマグネシウムと関係性は?|ミネラル不足による痛みのケアと対策5選

「足底筋膜円の原因はマグネシウム不足かもしれない」と聞いても、いまいちピンとこない人も多いでしょう。

はじめに、マグネシウムの基本的な働きと、足底筋膜炎とのつながりを見ていきましょう。

マグネシウムの体内での役割

マグネシウムは、体内の800以上の酵素反応に関与しており、私たちの健康を支える重要なミネラルです。

主な役割には以下のようなものがあります。

  • 筋肉の収縮と弛緩の調整
  • 神経伝達の円滑化
  • 骨の形成や代謝のサポート
  • 血圧の調整や心拍のリズム維持
  • エネルギー生成(ATPの活性化)

つまり、マグネシウムが不足すると、筋肉や神経、血流などの働きがうまくいかず、全身にさまざまな不調が表れる可能性があるのです。

マグネシウムが不足するとどうなる?

マグネシウムが不足すると、次のような症状が出ることがあります。

  • 筋肉のけいれんやこわばり
  • 慢性的な疲労感
  • 足のつり(こむら返り)
  • 不眠や集中力の低下
  • 便秘、食欲不振
  • 心臓のリズム異常

これらのうち、筋肉や神経に関わる不調は、足底筋膜にも影響を与えると考えられています。

マグネシウムが不足する原因やリスクについては、「マグネシウム不足の原因とは?体に起こる症状や改善策も解説!」で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

マグネシウム不足の原因とは?体に起こる症状や改善策も解説! マグネシウム不足の原因とは?体に起こる症状や改善策も解説!

マグネシウムと足底筋膜炎との関係性

足底筋膜は、かかとから足指の付け根までを支える腱状の組織です。

歩行時に足裏のアーチ構造を保ち、衝撃を吸収する役割を担っています。

マグネシウムが不足すると、筋肉のこわばりや緊張が起こりやすくなり、間接的に足への負担が増す可能性があります。

筋肉が硬くこわばり、周辺の血流が滞ることで、足底筋膜にかかる負担が大きくなると、結果的に炎症が起こって足底筋膜炎を発症します。

現代人はマグネシウムが不足しがち?

現代に生きる私たちの食生活は、精製された白米や小麦製品、加工食品の摂取が中心となっています。

本来マグネシウムは、玄米や未精製の穀物などに豊富に含まれていますが、これらは現代人の口にはあまり合わないようです。

そのため、マグネシウムの摂取量は年々減少傾向にあります。

さらに、カフェインやアルコールの過剰摂取、ストレス、運動不足などの要因でも体内のマグネシウムは消耗されてしまいます。

成人男性における1日のマグネシウム推奨摂取量は320~370mg、女性で約260~300mg程度とされていますが、多くの人がこれを下回っているのが実情です。

足底筋膜炎とは?足裏に起こる驚愕の痛みの正体

足底筋膜炎はマグネシウムと関係性は?|ミネラル不足による痛みのケアと対策5選

足底筋膜炎は、足の裏、特にかかとの内側に鋭い痛みを感じる症状で、多くの場合は長時間の歩行後に悪化し、朝の一歩目に激しい痛みが伴います。

場合によっては足を地面に軽くおろしただけで痛みが走り、歩行が困難になったり松葉づえが必要になったりするほどです。

足への負担は自覚しにくいため見逃しやすいですが、放置すると慢性化して日常生活に支障をきたす可能性があるため、しっかりと足をケアして予防に努める必要があります。

特定筋膜円に適切に対策するために、まずは足底筋膜炎がどのようにして発生し、どういう症状を伴うのかを整理していきましょう。

足底筋膜とは何か?

足底筋膜は、足裏のアーチ構造を支える丈夫な結合組織で、歩く・立つ・走るといった日常動作を下支えしています。

この組織が繰り返し強く引っ張られることで、微細な損傷や炎症が起きるのが「足底筋膜炎」です。

特に40〜60代の中高年層、立ち仕事の多い職種の方、スポーツをしている方などに多く見られます。

全国の推定患者数は200万人とも言われ、人口の約10%が一度は経験するとも推測されている症状です。

足のアーチを支えるためにインソールなどのアーチサポートを使うのは有効な手段ですが、本来、足のアーチは筋肉によって支えられていることを理解しておくことが大切です。これは、腹筋(体幹)が腰椎を支えている構造と似ています。
こうした筋肉がアーチサポートやコルセットなどの外部サポートに頼りすぎると、筋力が衰え、筋肉が萎縮してしまうおそれがあります。その結果、症状が長引いたり、改善しにくくなったりする原因にもなります。
次項では、足のアーチを引き上げて強化するだけでなく、足底筋膜やふくらはぎもしっかりと伸ばせるいくつかのヨガポーズをご紹介します。これらを1日2回の習慣にすることで、足底筋膜炎の予防や改善が期待できます。

足底筋膜を伸ばすマッサージ法

ここでご紹介するすべてのポーズに共通して大切なのは、「つま先を自分の鼻の方向に向けること」と「背中を棒のようにまっすぐに保つこと」です。

最初はつま先に手が届かなくても大丈夫。

「ローマは一日にして成らず」です。

なぜ背筋をまっすぐにを真っすぐに保つ必要があるかというと、そうすることで筋膜や腱などの身体背面(ポステリアチェーン)へのストレッチ効果がより強まるからです。

各ポーズでは、5〜10回の自然な呼吸を意識しながらキープし、その後ゆっくりと姿勢を解きましょう。

①壁を利用する方法

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写真のように、床に仰向けになりながら、両足を壁にくっつけて足底筋膜を伸ばす方法です。

余計な体力を消耗せずに取り組めるので、体力に自信がない方などにおすすめです。

背中や腰のまわりにクッションなどを引くと、背中や腰に負担をかけることなく足を伸ばすことができます。

体が硬い方や足の腱に痛みを感じる方などは無理をせず、膝を曲げても構いません。

アキレス腱や足底筋が伸びている心地良い感覚がある程度で十分です。

②前屈で伸ばす方法

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直立の状態から、膝をまっすぐに伸ばし、腰から体を折り曲げて、両手を床方向に伸ばします。

無理に手を床につける必要はありません。

膝の裏からアキレス腱まで伸びている筋肉や筋に、心地良い感覚があるところで止めましょう。

その姿勢のまま数秒を保ったら上体を起こし、直立の状態へ戻ります。

③アーチで伸ばす方法

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ヨガに慣れ親しんでいる方は、このポーズにも挑戦してみてください。

少し難しく感じるかもしれませんが、アキレス腱や足底筋へのトルクを調整しやすいポーズです。

はじめに、足の指を立てたまま床に両ひざをつき、両手を前方に伸ばしてチャイルドポーズに似たポーズをとります。

そのまま膝を床から離し、お好みの角度を決めながら、膝と背中を伸ばします。

首を前方に倒し、肩甲骨回りの筋肉をほぐすと、上半身と下半身の両方に同時にアプローチできます。

少し難しいですが、ぜひ挑戦してみてください。

④ストレッチバンドを利用する方法

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ストレッチバンドやトレーニングチューブを利用した方法もあります。

やり方は簡単で、床に仰向けになったら、輪に結んだバンドを片足に引っかけます。

そのまま足を上げ、手でバンドを引っ張ります。

こうすることでアキレス腱だけでなく、ふくらはぎやハムストリング筋も伸び、足底筋を含む“足全体”にアプローチすることができます。

足底筋膜炎の予防だけでなく、足のだるさやむくみなどが気になる方のリフレッシュ法としておすすめです。

足底筋膜炎はなぜ痛くなるのか?

足底筋膜炎の痛みの主な原因は、足底筋膜への繰り返しの負荷とダメージの蓄積による炎症です。

特に以下のようなシチュエーションでは、足底筋膜への負荷が大きくなりがちです。

  • 長時間の立位や歩行
  • クッション性の低い靴の着用
  • 体重増加による足裏への圧力増
  • ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性の低下

加齢による身体機能の低下や、体重増加による足底への負担増など、複合的な要因で発生しやすくなりますが、運送業者や陸上選手、ダンサーなど、足を酷使する方も注意が必要です。

症状の特徴と悪化パターン

足底筋膜炎は、主に以下のような症状を伴います。

  • 朝起きてすぐの一歩目が激しく痛む
  • 長時間の歩行後に痛みが強くなる
  • 座ったあとに立ち上がると痛みを感じる
  • 時間とともに軽快するが再発しやすい

この症状のユニークなのが、朝起きて最初の一歩目は激しく痛むのですが、痛みを堪えて少し歩くと、徐々に痛みが和らいでいく傾向があるところです。

とはいえ痛みが完全に消失するわけではなく、歩行困難な状態であることに変わりはありませんので、無理は禁物です。

慢性化すると歩くこと自体が苦痛になり、運動不足や筋力低下にもつながりかねません。

軽度であれば、発症から数日~1週間程度で痛みが引くケースが多いですが、重度だと完治に数ヶ月を要する場合も。

当然、この間はまともに歩くことが難しいので、仕事はもちろん日常生活にもおおいに支障をきたします。

これを何度も繰り返すようになってしまうと、それこそ死活問題です。

症状の原因を突き止め、早めに予防・対策する必要があります。

足底筋膜炎の対策5選

足底筋膜炎はマグネシウムと関係性は?|ミネラル不足による痛みのケアと対策5選

足底筋膜炎の治療や予防には、日常生活での工夫が欠かせません。

特に痛みの再発防止には、単なる対症療法にとどまらず、根本的なケアが重要です。

ここでは5つの具体的な対策をご紹介します。

1.足に優しい靴を選ぶ

履き物は、意外なほど足のコンディションに影響します。

普段からサンダルやスリッパなど、着脱がしやすい履き物を常用している方や、営業などで革靴など硬めの靴を履く機会が多い方は特に注意が必要です。

硬すぎる靴底やサポート性のない靴は、足底筋膜に負担をかけやすくなります。

クッション性に優れた中敷き入りの靴や、アーチサポートがある靴を選びましょう。

また、サイズが合っていない靴も足のバランスを崩す原因となります。

定期的に足のサイズを測り直すこともおすすめです。

2.ストレッチで筋膜とふくらはぎをケアする

ふくらはぎの筋肉やアキレス腱は、加齢や運動不足などにより硬くなりがちです。

また、足を酷使することによる疲労や緊張などにより、筋肉や腱が柔軟性を失う場合もあります。

ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が硬くなると、足底筋膜への負担が増します。結果として足底筋膜炎のリスクが高まるため、適切なケアが必要です。

寝る前や起床後に、足裏やふくらはぎを優しく伸ばすストレッチを習慣づけましょう。

タオルを使って足裏を引き寄せるストレッチや、階段や青竹踏みなどを利用してかかとを下げるストレッチなどがおすすめです。

3.温熱療法と休息で炎症を鎮める

急性炎症にはアイシングが有効ですが、足底筋膜円の場合、足底筋膜とその周辺の筋肉が硬くなり血行が悪くなりやすいため、冷やすとかえって血流が低下したり筋肉が硬直しやすくなったりする可能性があります。

温かいお風呂に浸かって全身を温めたり、温かいお湯を絞ったタオルをあてたりして足をケアするとともに、リラックスできる時間を過ごしましょう。

また、リラックスタイムの一環として、マグネシウムを含む入浴剤を取り入れるのも一つの方法です

4.マグネシウムを意識的に取り入れる

マグネシウムは体内で合成できないため、食事やサプリメントで摂取する必要があります。

以下の食品はマグネシウムを豊富に含んでいるので、食事やおやつにぜひ取り入れてみてください。

  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)
  • 海藻類(わかめ、ひじき)
  • 豆類(黒豆、大豆)
  • 全粒穀物(玄米、オートミール)
  • バナナ、ほうれん草
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5.姿勢や歩き方を見直す

猫背や骨盤の傾き、O脚などの姿勢のクセも、足底に偏った負荷をかける原因になります。

普段の立ち方・歩き方を意識し、必要に応じて理学療法士や整形外科の専門家に相談してみましょう。

また、インソールやオーダーメイドの矯正具などを活用するのも、足底筋膜炎の対策としておすすめです。

まとめ|ミネラル補給で足裏をケアしよう!

足底筋膜炎は、単なる足裏の疲労だけでなく、生活習慣や栄養バランスの乱れから来る場合もあります。

特に「マグネシウム不足」は現代人にとって深刻な課題であり、健康的な暮らしの実現に欠かせない要素です。

健康的な生活の一環として、ミネラルをバランスよく取り入れた食事を心掛けましょう

靴選びやストレッチに加え、栄養面からのアプローチを取り入れ、生活習慣を根本から見直す良い機会かもしれません。