自律神経が乱れる4つの原因とは?整えるために大切な栄養素と生活習慣

自律神経が乱れる4つの原因とは?整えるために大切な栄養素と生活習慣

ストレスや睡眠不足、栄養の偏りなど、現代の生活環境は自律神経に大きな負担をかけています。

自律神経は、呼吸や血流、体温、消化、ホルモンの働きなどをコントロールし、私たちの体を一定の状態に保つ重要な仕組みです。

自律神経のバランスが乱れると、疲労感や集中力の低下、情緒の不安定などの不調が起こりやすくなります。

本記事では、自律神経が乱れる主な原因と、バランスを整えるために意識したい栄養素や生活習慣のポイントについて解説します。

心と体のリズムを整え、健やかな毎日を取り戻しましょう。

自律神経は体のバランスを整える「自動調整システム」

自律神経は体のバランスを整える「自動調整システム」

自律神経は、体のあらゆる器官の働きを調整し、心と体のバランスを保つための「自動調整システム」のような存在です。

また、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経があり、互いにバランスを取りながら、体を最適な状態に保っています。

ここでは、自律神経の主な働きや、交感神経と副交感神経の役割、そしてバランスが崩れたときに起こる不調について解説します。

自律神経がコントロールしている主な働き

自律神経は、生命を維持するために欠かせない多くの働きを担っており、24時間休みなく働いています。

自律神経の主な働きは次のとおりです。

  • 呼吸
  • 血圧
  • 体温調節
  • 心拍数
  • 消化
  • 発汗

例えば、暑いときに汗をかいて体温を下げたり、寒いときに血管を収縮させて熱を逃がさないようにするなど、体のリズムや状況に応じて自律神経が自動でコントロールしながらバランスを保っています

参考:自律神経の整え方は?乱れているときに出る症状やその原因も解説|株式会社村田製作所

交感神経と副交感神経の役割

自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経から構成されています。

2つの神経は、それぞれ異なる役割を持ち、互いにバランスを取り合いながら心身の状態を安定させています。

どちらかが強く働きすぎると、緊張や疲労といった不調につながる場合があるため、両方の神経の特徴を理解しておきましょう。

ここでは、「交感神経」と「副交感神経」の役割について解説します。

交感神経

交感神経は、体を「活動モード」に切り替える神経です。

主に仕事や運動、緊張している場面で優位になり、心拍数や血圧を上げてエネルギーを全身に送り出し、集中力を高めて素早く行動するための準備を整えます

また、ストレスや危険を感じた際も交感神経が優位になり、「戦う」「逃げる」などの反応を引き起こします。

ストレス状態が長期間続くと、血圧の上昇や睡眠の質の低下、疲労感などの不調につながる場合があるため、日中は適度に働き、夜はしっかり休むなどの切り替えが理想的です。

副交感神経

副交感神経は、体を「休息モード」へ導く神経です。

主に食後、入浴後、眠る前など、リラックスしている場面で優位になり、体をゆるめて回復を促します

副交感神経が優位に働くと、心拍数や血圧が下がり、胃腸の動きが活発になって消化や吸収がスムーズに進み、免疫機能の維持やホルモンバランスの安定にもつながります。

一方で、副交感神経が過剰に働きすぎると、体がだるくなったり、やる気が出にくくなる場合があるため、交感神経とのバランス維持が大切です。

参考:自律神経の整え方は?乱れているときに出る症状やその原因も解説|株式会社村田製作所

自律神経のバランスが崩れるとどうなる?

自律神経は、交感神経と副交感神経が協力し合い、昼は活動のために交感神経が、夜は休息のために副交感神経が優位になるようにバランスを保っています

しかし、ストレスや睡眠不足、食生活の偏りなど生活リズムの乱れが続くと、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、次のような不調が起こりやすくなります。

  • 疲れやすくなる
  • 集中力が続かない
  • イライラしやすくなる
  • 頭痛が起こりやすい
  • 睡眠の質が低下する
  • 胃腸の調子が乱れやすい

自律神経の乱れを放っておくと、慢性的な疲労や不眠、気分の落ち込みにつながる場合もあるため、早めに生活リズムを整える意識が大切です。

自律神経が乱れる主な4つの原因

自律神経が乱れる主な4つの原因

自律神経は、毎日の生活で負荷がかかると、バランスが乱れやすくなります

自律神経が乱れる主な原因は次の4つです。

  • ストレス
  • 食事の偏り・栄養不足
  • 睡眠不足・生活リズムの乱れ
  • 気温・気圧の急な変化

ここでは、それぞれの原因が体に与える影響について解説します。

ストレス

ストレスは、自律神経のバランスを乱す最も大きな原因の一つです。

ストレスを感じると、体は防御反応として交感神経を優位にし、心拍数や血圧を上げ、筋肉を緊張させます

この状態は、短期間であれば防御反応として必要な働きですが、慢性的に続くと次のような不調が起こりやすくなります。

  • 寝ても疲れが取れない
  • イライラする
  • 心拍数の上昇や呼吸の浅さ(動悸・息切れ)

自律神経を整えるためには、意識的にリラックスする時間を作るなど、ストレスを溜めない工夫が大切です。

食事の偏り・栄養不足

毎日の食事で偏りが出ると、神経の働きを支える栄養素が不足し、自律神経の安定にも影響します。

自律神経は脳と密接に関わっており、円滑な神経伝達を行うためには十分な栄養素が必要です。

仕事の忙しさなどから食生活が乱れ、マグネシウム・ビタミンB群・亜鉛・たんぱく質などが不足すると、神経の働きが弱まり、ストレスへの耐性も低下します。

また、カフェインや糖分の摂りすぎも血糖値の乱高下を引き起こし、自律神経に負担をかけます。

栄養バランスの取れた食事は、神経の伝達やホルモン分泌が整い、ストレスを受けにくい体づくりにもつながるため、積極的な摂取を心がけましょう。

睡眠不足・生活リズムの乱れ

睡眠は、自律神経を整える最も基本的な要素のひとつです。

交感神経と副交感神経の働きがどちらかに偏ると、夜は眠りが浅くなったり、日中は集中できずにだるさを感じるなど、心身のリズムが崩れやすくなります

そのため、夜更かしや寝不足、休日の寝だめ、不規則な勤務時間などの状態を続けていると、体内時計が乱れ、自律神経系に大きな負荷がかかります。

自律神経を安定させるためにも、決まった生活リズムはできるだけ維持しましょう。

気温・気圧の急な変化

季節の変わり目や天候が不安定な時期は、体が気温差や湿度の変化に適応しようとして、自律神経が過剰に働きやすくなります。

例えば、気圧が下がると血管が拡張しやすく、頭痛や肩こり、体の重だるさ、めまいなどの不調が起こりやすくなります

これは、自律神経が気圧の変化に対応しようとして過剰に働くためです。

また、冷暖房の効いた室内と屋外の温度差が5℃以上あると、自律神経が体温を一定に保とうと何度も切り替わり、強い疲労感や冷え、のぼせを引き起こす場合もあります。

天候や気温はコントロールできませんが、衣服での温度調整や入浴・ストレッチなどを取り入れると、自律神経への負担がやわらぎます。

自律神経が乱れると起こる症状|セルフチェックリスト付き

自律神経が乱れると起こる症状|セルフチェックリスト付き

自律神経が乱れると、体だけでなく心のコンディションにもさまざまな影響があらわれます

ここでは、自律神経の乱れによって起こりやすい体と心の症状、そして自分の自律神経状態を簡単に確認できるセルフチェック方法を紹介します。

体の症状

自律神経は、呼吸・血流・体温・消化など、体のあらゆる働きを自動で調整しています

そのため、自律神経のバランスが乱れると、日常の中で次のような身体的不調があらわれます。

  • 頭痛・肩こり
  • めまい・耳鳴り
  • 動悸・息切れ
  • 胃もたれ
  • 便秘・下痢

上記の症状以外にも、体温調節がうまくいかず「手足が冷える」「顔だけほてる」などの症状が起こるほか、睡眠の質が低下して朝スッキリ起きられない、慢性的な疲労感が抜けないなど、全身に影響が及ぶ場合もあります

こうした不調が続く場合は、生活リズムやストレスの影響で、自律神経の働きがうまく切り替わっていない状態かもしれません。

心の症状

自律神経は体の働きだけでなく、心の状態とも深く関わっています。

ストレスや生活リズムの乱れによって自律神経のバランスが崩れると、心にも影響が出やすくなり、次のようなメンタル面の変化がみられます。

  • 気分の落ち込みや不安感
  • イライラ
  • 集中力の低下
  • やる気が出にくい

また、「理由もなく涙が出る」「急に不安に襲われる」など、感情の波が激しくなる場合もあります

自律神経の乱れによる心の不調は、体の疲れやホルモンバランスの影響とも重なりやすいため、心身両方のケアが大切です。

簡単セルフチェックで自律神経の乱れを確認しよう!

「もしかして自律神経が乱れているかも」と感じたら、まずは簡単なセルフチェックを行ってみましょう。

【簡単セルフチェックリスト】

  • 眠りが浅く、途中で目が覚めたり、朝起きても疲れが取れていない
  • なんとなく体がだるく、やる気が出にくい
  • 急に不安になったり、イライラすることがある
  • 肩こりや頭痛が慢性的にある
  • 天候や気温の変化で体調を崩しやすい
  • 手足の冷えやほてりを感じる
  • 食欲が安定せず、胃腸の調子が変わりやすい

上記チェックリストに当てはまる項目が多いほど、自律神経のバランスが崩れている可能性があります

該当する項目をもとに、生活習慣やストレス要因を見直すきっかけにしてみてください。

自律神経を整える7つの生活習慣

自律神経を整える7つの生活習慣

自律神経を整えるには、食事・運動・睡眠などの生活習慣の見直しが大切です。

忙しい毎日の中に、少し工夫を加えるだけでも体調や気分が驚くほど変わる場合があります。

ここでは、自律神経を整えるために大切な7つの生活習慣を紹介します。

1日10分のウォーキングで血流を改善する

ウォーキングなどの軽い運動は、自律神経を整えるために最も手軽で効果的な方法の一つです。

体を動かすと血流が促進され、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになります。

特に朝や昼の時間帯に10分ほど歩くだけでも、体が自然と「活動モード」に切り替わり、気分もリフレッシュします。

「息が少し上がる程度で会話できる」くらいのペースで、毎日の習慣に取り入れてみましょう。

38〜40℃のぬるま湯でゆっくり入浴する

ぬるま湯での入浴は、副交感神経を優位にし、心身の緊張をやわらげる効果があります。

38〜40℃のお湯に10〜15分ほどゆっくり浸かると、血流が改善し、手足の冷えや疲労回復にもつながります

一方で、熱すぎるお湯は交感神経を刺激してしまうため、自律神経を整えるには38〜40℃程度のぬるま湯が理想的です。

就寝の1〜2時間前の入浴を習慣にすると、自然と眠りにつきやすくなります。

腸内環境を整える食生活を心がける

腸と自律神経は「腸脳相関」と呼ばれるほど密接に関わっています。

腸内環境が乱れると、神経伝達物質のバランスが崩れ、ストレスに対する抵抗力も低下しやすくなります。

ヨーグルトや納豆、味噌、キムチなどの発酵食品や食物繊維を多く含む野菜、海藻、きのこ類を意識的に取り入れ、腸内環境を整えましょう

一方で、糖分や脂質の多い食事、カフェインやアルコールの摂りすぎは自律神経を刺激するため、摂りすぎには注意が必要です。

就寝前はパソコンやスマートフォンの使用を避ける

寝る直前までスマートフォンやパソコンの画面を見ていると、ブルーライトの刺激で脳が覚醒状態になります。

この状態では交感神経が優位なままとなり、眠りが浅く、寝つきも悪くなります。

そのため、就寝の30分前はできるだけスマートフォンやパソコンの画面から離れ、照明を落として静かな時間を過ごすようにしましょう

ストレッチや読書、アロマなどを取り入れると、副交感神経が働きやすくなります。

深い呼吸で副交感神経を高める

深くゆっくりとした呼吸(深呼吸)は、副交感神経が刺激され、リラックスしやすくなります。

深呼吸の際、吸うよりも「吐く」時間を長めにすると体の緊張が自然にゆるみます。

背筋を伸ばして鼻から息を吸い、口からゆっくり吐く腹式呼吸を数回行うだけでも効果的です。

仕事の合間や寝る前に取り入れると、気分転換にも役立ちます。

朝日を浴びて体内リズムを整える

朝起きてすぐに太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされ、1日のリズムが整いやすくなります。

朝日を浴びると「セロトニン」というホルモンが分泌され、心の安定や集中力アップにつながります

また、朝の光を取り入れる習慣をつけると、夜には自然と眠気を感じやすくなり、睡眠の質も改善します。

起きてすぐカーテンを開け、日差しを取り入れるだけでも十分な効果が期待できます。

ストレスを溜めない「自分時間」を作る

自律神経を整えるためには、ストレスの発散が欠かせません。

ストレスが溜まり続けると、交感神経が過剰に働いてしまい、心身の疲れが取れにくくなります。

趣味や好きな音楽、自然の中で過ごすなど「自分のための時間」を意識的に持つと、交感神経の働きが落ち着き、副交感神経が自然と優位になります

無理をせず、自分のペースでリラックスできる時間を日常的に確保できるよう心がけましょう。

自律神経を整えるために大切な3つの栄養素

自律神経を整えるために大切な3つの栄養素

自律神経の働きを整えるためには、バランスの取れた栄養摂取が欠かせません。

自律神経は、神経伝達やホルモン分泌、エネルギー代謝など多くの栄養素に支えられているため、栄養バランスの乱れはそのまま自律神経の不調につながります。

ここでは、自律神経の働きをサポートする重要な栄養素と効率的な摂り方について解説します。

マグネシウム|神経の働きをサポートするミネラル

マグネシウムは、神経や筋肉の興奮を抑え、心身を落ち着かせる働きを持つミネラルで、ナッツ類(アーモンド・くるみなど)や海藻類、大豆製品、玄米などに多く含まれています

マグネシウムが不足すると、イライラしやすくなったり、筋肉のけいれんやこわばり、睡眠の質の低下につながる場合があります。

また、ストレスを感じると体内のマグネシウムが消費されやすくなるため、意識的な摂取が大切です。

日常の食事でマグネシウムを補いにくい場合は、マグネシウム入りの入浴剤(エプソムソルトなど)やスプレーなど、経皮吸収タイプを取り入れるのも効果的です。

セロトニン|リラックスに関わる栄養素

「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、心の安定やリラックスに深く関わる神経伝達物質です。

セロトニンそのものは食事から摂取できませんが、材料となる必須アミノ酸「トリプトファン」を摂取することで、体内で生成されます

トリプトファンは、卵や豆腐、納豆、チーズ、バナナなど、身近な食材に多く含まれています

さらに、セロトニンの生成にはビタミンB6やマグネシウムも欠かせません。

朝食にバナナとヨーグルトを組み合わせるなど、同時に摂取する工夫も大切です。

ビタミンB群|エネルギー代謝に必要な栄養素

ビタミンB群は、体の中でエネルギーを作り出すうえで欠かせない栄養素です。

なかでも、ビタミンB1・B6・B12は、神経の働きを正常に保ち、ストレスへの抵抗力を高める働きがあり、不足すると疲労感や集中力の低下、気分の落ち込みなどにつながる場合があります。

ビタミンB群は豚肉、レバー、卵、魚類、玄米、緑黄色野菜などに多く含まれますが、水溶性のため体内に蓄積されにくい特徴があります

そのため、毎日の食事でこまめな摂取が大切です。

効率よく摂取したいならサプリメントがおすすめ

忙しい毎日の中で、自律神経に必要な栄養素をバランスよく摂るのは簡単ではありません。

マグネシウムやビタミンB群など、自律神経の働きを支える栄養素は、食事だけでは不足しやすいため、サプリメントで補うと効率的です。

サプリメントは、食事で摂りきれない栄養をサポートし、日々のコンディションを整える手助けになります

基本は食事からの摂取を意識し、無理のない範囲での継続が、自律神経の安定にもつながります。

まとめ|自律神経は小さな習慣の積み重ねで整えられる

まとめ|自律神経は小さな習慣の積み重ねで整えられる

自律神経は、日々のちょっとした積み重ねで整えられます。

朝に太陽の光を浴びる、栄養バランスを意識した食事を摂るなど、毎日の暮らしの中でできる小さな工夫でも十分な効果が期待できます。

完璧を目指す必要はありません。

無理のない範囲で心と体を整えていきましょう。

生活リズムが整うと、体も心も自然と安定し、毎日を心地よく過ごせるようになります。