マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

マグネシウムを皮膚から吸収する「経皮吸収」タイプの製品にはバームやクリーム、スプレーなどさまざまな種類があります。

「バーム、クリーム、スプレーに違いはあるの?」

「どうやって使い分けたらいいの?」

このような疑問をお持ちになる方も多いようです。

今回はマグネシウム製品の種類ごとの違いや、目的に応じた最適な選び方を解説していきます。

それぞれの製品の特長を知り、ぜひご自身にあった使い方の参考にしてください。

マグネシウムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?

経皮吸収タイプのマグネシウム製品には主に、「バーム」「クリーム」「スプレー」の3種類があります。

それぞれ成分や質感、吸収スピードは異なるため、使用する場面や肌の状態に応じて選ぶことが重要です。

それぞれの違いを以下の一覧で確認していきましょう。

項目バームクリームスプレー
成分・質感油性(ミツロウ・シアバターなど)でこっくり水分と油分の中間でなめらか水ベースでさらっとした使用感
吸収スピードゆっくり長く作用中程度比較的速く吸収
使用感しっとり(製品によっては多少のベタつきを感じることも)さらっとなじみやすい速乾性があり軽い使用感
保湿力
使用場面の例お風呂上り・就寝前にデイリーケア・仕事中でも運動後・朝の時短ケア
メリット保湿・持続力・アロマ効果も肌なじみが良く使いやすい手軽・広範囲にスプレーできる
デメリットベタつくことがある・広範囲には不向きさらっとしていて物足りなさを感じることも製品によってはしみる場合がある・乾燥を感じる場合も

(これはあくまでも一般的な特徴であり、製品ごとに違いがあることを考慮したうえでご参考にしていただければと思います)

以下では、それぞれの製品の特徴をさらに詳しく解説していきます。

マグネシウムバームの特徴

マグネシウムバームは、ミツロウやシアバターなどの油脂をベースに作られた、ネットリとした重めの質感が特徴です。

肌に塗るとじんわりと広がり、ゆっくりとした吸収と高い保湿力を発します。

マグバーム(マグネシウムバーム)は、ラベンダーやオレンジなどのアロマが配合されており、筋肉の弛緩やこむら返りの予防だけでなく、リラックス効果も得られるため、就寝前に使用すると快適な睡眠にもつながりやすくなります。

敏感肌の方やナチュラルな製品がお好みの方は、100%天然由来成分のものや、無添加、無着色、無香料の製品を選ぶとよいでしょう。

マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

バームタイプのマグネシウムは、アトピー性皮膚炎のケアにも効果を発揮します。

その理由は、クリームやスプレーに比べて、バームが肌にしっかりとどまり、うるおいを長時間キープしてくれるからです。

乾燥しやすく、バリア機能が低下しがちなアトピー肌には、保湿と保護の“持続力”がとても大切です。

また、バームはやわらかく肌に密着するので、マッサージのベースとしても使いやすく、ケアしながらリラックス効果も得られます。

マグネシウムクリームの特徴

マグネシウムクリームは、水分と油分をバランスよく含んでおり、なめらかな使用感が魅力です。

やわらかなテクスチャのため肌になじみやすく、気になる部位に適度なうるおいを与えつつ、マグネシウムを浸透させられます。

また、べたつきにくいため、仕事中や家事の合間、外出先でもこまめに塗り直せるのもメリットの一つです。

心身のバランスを整え、ストレスの軽減が期待されている今話題のCBD(カンナビジオール)を配合したクリームなどもあるので、ぜひチェックしてみてください。

マグネシウムスプレーの特徴

マグネシウムスプレーは、水ベースで軽く、直接スプレーして広範囲に素早く塗布できるのが特徴です。

浸透が早く、忙しい朝や運動後の筋肉ケアなどに役立ちます。

ただし、濃度が高いものはピリピリとした刺激を感じることもあるため、肌の状態に注意しながら使う必要があります。

短時間でケアを済ませたいシーン(運動後など)には適したタイプだと言えるでしょう。

もしスプレー後に乾燥を感じる場合には、保湿力を高めるためにバームやクリームを併用するのも良いですね。

こうした経皮吸収タイプのマグネシウム製品だけでなく、口から摂取するマグネシウムのサプリメントについても気になる方は、以下の記事をぜひご参考にしてください。

マグネシウムサプリメント マグネシウムサプリのおすすめはこれ!人気5選&吸収率で選ぶ失敗しないコツ

マグネシウムの主な働きとは?

マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

意外に知られていないことなのですが、マグネシウムは体内で800種類以上の酵素の働きをサポートしており、私たちにとって欠かすことのできない重要なミネラルです。

マグネシウムはエネルギー産生やDNA合成、タンパク質の合成など、生命活動の基本を支える重要な役割を果たしているのです。

その他にも以下のような働きをしています。

  • 歯や骨の健康の維持
  • 筋肉の弛緩
  • リラックス作用
  • 血圧や血糖値の調整
  • PMS(月経前症候群)の緩和
  • 片頭痛の軽減
  • 便秘の改善

マグネシウムが不足すると、こむら返り、慢性的な疲労感、肩こり、不眠、血圧の上昇など、さまざまな不調が現れる可能性があります。

これほど大切なミネラルであるマグネシウムですが、現代人は食生活の偏りやストレスを受けやすい生活習慣から、マグネシウムが不足しがちな傾向にあります。

その上さらに、マグネシウムは体内では作れないため、食事からの摂取や経皮吸収といった体外からの摂取が欠かせない成分なのです。

なぜ肌に塗る(経皮吸収)マグネシウムが注目されるのか?

マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

マグネシウムの摂取方法は大きく分けて3つあります。

食事からの摂取、サプリメントからの摂取、そして今回お伝えしている経皮吸収です。

経皮吸収は、食事から摂取する経口摂取と比較した場合、胃腸に負担をかけず、より高い吸収と副作用の少なさが期待できます

経皮吸収とその効果の科学的なエビデンスとしては、以下の2つの論文が参考になります。

2017年に発表された論文では、経皮吸収による副作用の少なさについて、以下のように伝えています。

“It is claimed that the transdermal absorption of magnesium in comparison to oral application is more effective due to better absorption and fewer side effects as it bypasses the gastrointestinal tract.”
「経皮マグネシウムが経口摂取よりも効果的であるとされる理由は、吸収率が高く、胃腸を通過しないことで副作用が少ないといった点が挙げられています。」
引用:Myth or Reality-Transdermal Magnesium?|PubMed

また、2017年に「PLOS ONE」に掲載された論文では、マグネシウムの経皮吸収により、体内の血清マグネシウム濃度が増加したことが示されています。

“In this pilot study, transdermal delivery of 56 mg Mg/day (a low dose compared with commercial transdermal Mg2+ products available) showed a larger percentage rise in both serum and urinary markers from pre to post intervention compared with subjects using the placebo cream
「この研究では、市販の経皮マグネシウム製品と比べて低用量である1日56mgのマグネシウムを経皮で投与したところ、血清および尿中のマグネシウム指標が、プラセボクリームを使用した被験者よりも大きく上昇しました。」
引用:Effect of transdermal magnesium cream on serum and urinary magnesium levels in humans: A pilot study|PLOS ONE

ただし、この研究で明らかに効果が見られたのは、「運動習慣のない人(非アスリート)」のグループにおける血清マグネシウム濃度の変化だけであり、今後の研究では、より高い濃度のマグネシウムクリームを、より長い期間使った場合にどうなるかを詳しく調べる必要があるとも伝えています。

こうしたことから、経皮吸収には経口摂取にはない副作用の少なさと吸収率の高さといった2点からその利用が注目されています。

経皮吸収とは?肌から成分が吸収される仕組みを分かりやすく解説 経皮吸収とは?肌から成分が吸収される仕組みを分かりやすく解説

【目的別】マグネシウムバーム・クリーム・スプレーの活用法

マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

頭痛や肩こり筋肉疲労に

マグネシウムは筋肉を緩ませる働きがあり、頭痛や肩こり、首こり、足のつりなど筋肉の緊張をときほぐしてくれます

筋肉のこわばりや運動後の疲労感には、サッと広範囲に塗れるスプレーやクリームの併用がおすすめです。

スプレーで素早くマグネシウムを届け、クリームでマッサージをしながらなじませることで、血行促進とともに緊張を和らげられます。

運動後や入浴後のタイミングで行うと、より吸収効率が高まり、効果を実感しやすくなるでしょう。

リラックスや安眠サポートに

ストレスを強く感じる日や寝つきが悪い夜には、マグネシウムバームを塗るのと合わせてマッサージをするのも効果的です。

香りのあるバームを肩や首まわり、耳の後ろ、こめかみ、目の周りなどに塗布することで、副交感神経を優位にし、心身を落ち着ける効果が期待できます。

さらに、お風呂上がりに化粧水、乳液後に顔にバームやクリームを塗るのもおすすめです。

顔全体に塗れば、翌朝まで肌がしっとりとして、その効果を実感できるはずです。

また、参考までに理想的な入眠前のルーティンをお伝えすると、、、

  • 就寝時間の90分前に40度程度のお風呂に入る(深部体温の上げ下げで入眠しやすくなる)
  • マグネシウムバームやクリームで顔や気になる部位をマッサージ(疲労回復とリラックス)
  • 寝る前に軽いストレッチやヨガを行う(体をリラックスさせ、自律神経を整える)

ぜひお試しいただき、睡眠の質向上のご参考にしてみてください。

肌が敏感な方やお子様に

肌がデリケートな方や小さなお子様には、刺激の少ないマグネシウムクリームまたはバームの使用がおすすめです。

スプレータイプですとピリピリとした刺激を感じることがあるため、まずはクリームなど刺激の少ないものから試すのが安心です。

気になる方は事前にパッチテストをして、赤みやかゆみが出ないことを確認してから、少量ずつ使用範囲を広げていくと良いでしょう。

100%天然成分由来の製品を選べば、肌にもやさしく、小さなお子様の口に入っても安全ですので、購入する際は成分表示をよく確認するようにしましょう。

まとめ:自分の目的や体調に合わせて適切なマグネシウム製品選びを!

マグネシムバーム・クリーム・スプレーの違いとは?目的別おすすめの使い方を解説

マグネシウムバーム・クリーム・スプレーは、それぞれ異なる特徴とメリットを持っています

バームは保湿とリラックスに、クリームは日常のこまめなケアに、スプレーは素早く吸収したいときに、など一定の基準をもって、ご自身の目的や体調に合わせて使い分られるようになるといいですね。

マグネシウムは私たちの体に欠かせない必須ミネラル。

ただそうは言っても、マグネシウムバーム・クリーム・スプレー全てを揃えて使うことは難しいかもしれません。

それゆえ、自分の生活スタイルや好みに合わせて、まずは気になった製品を一つだけ試してみるのはいかがでしょうか?

大切なのは無理せず、継続して使い続けること。

どれが良い・悪いかではなく、本記事を参考にして、まずは興味をもった製品を手にとってみてください。

あなたの生活の質(QOL=Quality Of Life)が、さらに向上するきっかけになるかもしれません。

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