眠れない時のお酒は逆効果?アルコールが睡眠を妨げる理由と改善策

眠れない時のお酒は逆効果?アルコールが睡眠を妨げる理由と改善策

「眠れない夜にお酒を飲むとスッと眠りに落ちる」

そんな経験から、眠る前のアルコールの摂取が習慣になっている方も多いのではないでしょうか?

実は日本では、男性の約半数、女性の約2割が週1回以上、眠るためにアルコールを摂取していると報告されています。

しかし、科学的な研究によると、お酒は一時的に入眠を助ける一方で、睡眠の質を低下させることが明らかになっています。

夜中に何度も目が覚めたり、朝起きても疲れが取れていないと感じるなら、それは寝酒が原因かもしれません。

今回はアルコールが睡眠に与える影響と、お酒に頼らず質の高い睡眠を手に入れる方法を、科学的根拠をもとにわかりやすく解説します。

参考:お酒を飲むとぐっすり眠れる?|国立精神・神経医療研究センター

なぜお酒を飲むと眠れるように感じるのか?

なぜお酒を飲むと眠れるように感じるのか?

お酒を飲むと眠くなるのは、本当に「質の良い睡眠」につながっているのでしょうか?

ここでは、アルコールが入眠を促すメカニズムと、実際の睡眠への影響について科学的に解説します。

アルコールが入眠を促進するメカニズム

アルコールには、脳の覚醒を抑える鎮静作用があります

お酒を飲むと、脳内でGABA(ガンマアミノ酪酸)という神経伝達物質の働きが強まり、神経活動が抑制されます。

その結果、緊張がほぐれ、リラックスした状態になるため、寝つきが良くなると感じるのです。

実際、PubMedに掲載された研究でも、アルコールは入眠までの時間(入眠潜時)を短縮することが報告されています。

「お酒を飲むとすぐ眠れる」という実感は、この鎮静作用によるものと言えるでしょう。

しかし、入眠しやすくなることと、質の高い睡眠が得られることは別問題です。

次の章で詳しく見ていきましょう。

参考:Alcohol and sleep I: effects on normal sleep|PubMed

「深い睡眠」を「質のいい睡眠」と勘違いしてしまう

深酒をすることで、「朝までしっかり眠れる」と感じている方は多いでしょう。

一見、熟睡してるかのように思えますが、実際は良質な睡眠ではなく、昏睡に近い状態である可能性があります。

アルコール摂取後の睡眠前半では、徐波睡眠(深いノンレム睡眠)が一時的に増加します。

この状態を「ぐっすり眠れた」と感じる方も多いでしょう。

しかし、睡眠の後半になると状況は一変します。

睡眠が浅くなり、中途覚醒(夜中に目が覚めること)が増加することが研究で明らかになっています。

つまり、お酒による「深い睡眠」は前半だけの一時的なもので、トータルで見ると睡眠の質は大きく低下しているのです。

朝起きた時に「寝た気がしない」「疲れが取れていない」と感じるのは、このためと言えるでしょう。

参考:The Effects of Alcohol on Quality of Sleep|PMC

日本人の3割が眠れない時にお酒を飲んでいる

「眠れない時はお酒の力を借りる」という習慣は、日本で一般的です。

国立精神・神経医療研究センターの報告によると、週1回以上の頻度で眠るためにアルコールを摂取している人の割合は、男性で48.3%、女性で18.3%と報告されています。

つまり、男性の約半数、女性の約2割が寝酒を習慣にしているということです。

特に30代〜50代の働き盛りの年代では、ストレスや不安から眠れず、手軽に手に入るお酒に頼ってしまうケースが多いと考えられています。

しかし、この習慣が逆に睡眠の質を下げ、眠れない悪循環を生んでいる可能性があります。

参考:お酒を飲むとぐっすり眠れる?|国立精神・神経医療研究センター

お酒を飲んでも眠れない5つの理由

お酒を飲んでも眠れない5つの理由

お酒を飲むと確かに寝つきは良くなりますが、夜中に何度も目が覚めたり、トイレに起きたり、朝起きても疲れが残っているなどの状況も同時に起こりやすくなります。

以下はアルコールが睡眠の質を低下させる代表的な5つの理由です。

  • 睡眠後半の中途覚醒が増加する
  • レム睡眠とノンレム睡眠のバランスが崩れる
  • アルコールの分解により覚醒作用が働く
  • 利尿作用で夜中にトイレに起きやすくなる
  • 「睡眠時無呼吸症候群」のリスクが高まる

1つずつ順番に解説していきます。

睡眠後半の中途覚醒が増加する

お酒を飲んだ夜、寝つきは良かったのに、明け方にかけて何度も目が覚めることがあります。

これはアルコールが引き起こす典型的な睡眠障害です。

PubMedに掲載された研究によると、アルコールは飲酒量、性別、年齢に関わらず、睡眠後半の中途覚醒を増加させることが明らかになっています。

寝つきを良くする効果は最初の数時間だけで、その後は睡眠が浅くなり、頻繁に目が覚めるようになるのです。

中途覚醒が増えると、睡眠の連続性が失われ、深い睡眠を十分に取れなくなります。

その結果、朝起きた時に「ぐっすり眠れなかった」と感じることになります。

参考:Alcohol and sleep I: effects on normal sleep|PubMed

レム睡眠とノンレム睡眠のバランスが崩れる

質の高い睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠が適切なリズムで繰り返されることが欠かせません。

しかし、アルコールはこのバランスを大きく乱してしまいます。

研究によると、アルコールはレム睡眠(夢を見る浅い睡眠)の開始を遅らせ、総レム睡眠時間を減少させることが報告されています。

レム睡眠は記憶の整理や感情の調整に重要な役割を果たすため、この睡眠が不足すると、日中の集中力低下や気分の不安定さにつながる可能性があります。

同時に、ノンレム睡眠のバランスも崩れ、本来得られるはずの深い休息が得られなくなります。

お酒を飲んで寝ても、翌朝スッキリしないのは、この睡眠サイクルの乱れが原因と言えるでしょう。

参考:Alcohol and sleep I: effects on normal sleep|PubMed

レム睡眠・ノンレム睡眠とは?それぞれの違いと睡眠サイクルを整える快眠習慣 レム睡眠・ノンレム睡眠とは?それぞれの違いと睡眠サイクルを整える快眠習慣

アルコールの分解により覚醒作用が働く

お酒を飲んで寝た夜、明け方に目が覚めて眠れなくなった経験はありませんか?

これは体内でアルコールが分解される過程で起こる現象です。

アルコールは肝臓で分解される際、アセトアルデヒドという物質に変わります。

このアセトアルデヒドが血中に増加すると、交感神経が刺激され、脳が覚醒状態になりやすくなります。

つまり、最初は鎮静作用で眠くなっても、時間が経つと逆に目が覚めやすくなってしまうのです。

特に、寝る直前や就寝1〜2時間前に飲酒した場合、睡眠の後半にちょうどアセトアルデヒドの濃度が高まり、明け方の覚醒が起こりやすくなります

参考:寝酒とは何か?睡眠に与える影響とリスク|阪野クリニック

利尿作用で夜中にトイレに起きやすくなる

夜中に何度もトイレに起きてしまうことも、アルコールが睡眠の質を下げる大きな要因の1つです。

アルコールには利尿作用があり、体内の水分を尿として排出しやすくします

その結果、夜中に尿意で目が覚め、一度目が覚めるとなかなか再び入眠できないという悪循環に陥ります。

特に寝る前にビールやチューハイなど水分量の多いお酒を飲んだ場合、利尿作用がさらに強まり、睡眠が何度も分断されることになります。

睡眠の連続性が失われると、深い睡眠が得られず、疲労回復の効果も大きく低下してしまいます。

「睡眠時無呼吸症候群」のリスクが高まる

お酒を飲んで寝た翌朝、喉がカラカラに乾いていたり、家族から「いびきがひどかった」と言われたことがある方は、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。

アルコールには筋弛緩作用があり、喉や舌の筋肉を緩めます。

その結果、上気道が狭くなり、いびきが発生しやすくなるのです。

さらに重症化すると、気道が完全に塞がれて呼吸が一時的に止まる無呼吸状態が繰り返されることがあります。

PMCに掲載された研究では、アルコール摂取により「無呼吸低呼吸指数」が増加し、血中の酸素濃度が低下することが報告されています。

睡眠時無呼吸症候群は日中の強い眠気だけでなく、高血圧や心疾患のリスクも高めるため、注意が必要です。

参考:Alcohol and Sleep-Related Problems|PMC

眠れない時のお酒をやめるべき理由と長期的リスク

眠れない時のお酒をやめるべき理由と長期的リスク

眠れない時にアルコールを摂取することを長期的に続けることは、睡眠の問題だけでなく、心身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、寝酒がもたらす長期的なリスクについて解説します。

  • アルコールへの耐性が形成され、量が増えていく
  • 睡眠障害が半年以上続く可能性がある
  • 生活習慣病のリスクが上昇する
  • うつ症状や精神的不安定のリスクが高まる

アルコールへの耐性が形成され、量が増えていく

「アルコールの量を増やさないと眠れなくなってきた」

このような変化を感じている方は注意してください。

アルコールへの耐性が形成されているサインかもしれません。

厚生労働省によると、アルコールは睡眠薬代わりに少量飲んでいる場合でも、慣れが生じて量が増えていきやすいことが指摘されています。

最初は少量で効果を感じても、次第に同じ量では入眠効果が得られなくなり、飲酒量が徐々に増加していくのです。

この悪循環が続くと、アルコール依存症のリスクが高まります。

睡眠のために始めた寝酒が、やがて身体的・精神的な健康を脅かす深刻な問題へと発展する可能性があります。

参考:健康づくりのための睡眠指針2014|厚生労働省

睡眠障害が半年以上続く可能性がある

寝酒をやめれば、すぐに睡眠の質が改善するかというと、残念ながら、長期的な飲酒習慣による睡眠への影響は、想像以上に根深いものです。

国立精神・神経医療研究センターの報告によると、長期的な多量飲酒により睡眠の質の低下が固定化され、断酒後も半年から1年続くことがあると報告されています。

つまり、お酒をやめてもすぐには睡眠が改善せず、長期間にわたって不眠に悩まされる可能性があるのです。

これは、アルコールが脳の睡眠調節機能そのものを変化させてしまうためと考えられています。

寝酒の習慣が長ければ長いほど、回復にも時間がかかることを理解しておくようにしましょう。

参考:お酒を飲むとぐっすり眠れる?|国立精神・神経医療研究センター

アレックス先生
アレックス先生

国際オーソモレキュラー(ISOM)医学会の公式アンバサダーを務め、現在はNADクリニックのチーフサイエンスオフィサー(東京)として活躍するAlexander Audette氏から、以下の解説をいただきました。

お酒をやめた後も、睡眠の問題が半年から1年続くことがあると言われています。

しかし、これは必要な栄養素を補わない場合の話です。

アルコールは体内で分解される際、マグネシウム、亜鉛、ビタミンB1などの栄養素を大量に消費します

これらの栄養素が不足すると、睡眠の調節機能がうまく働かなくなってしまうのです。

そのため、お酒を控えると同時に、失われた栄養素を食事やサプリメントで積極的に補給すれば、睡眠の質の回復を早められる可能性があります。

実は、この仕組みはアルコールだけでなく、カフェインや砂糖、ニコチンなど、日常的に摂取する多くのものにも当てはまります。

これらを完全に避ける必要はありませんが、摂取する際に失われやすい栄養素を意識的に補うことが、健康維持のポイントとなります。

生活習慣病のリスクが上昇する

寝酒による健康リスクは、睡眠の質の低下だけにとどまりません。

厚生労働省によると、生活習慣病のリスクを高める飲酒量として、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上と定義されています。

これは、男性ではビール中瓶2本、女性ではビール中瓶1本に相当する量です。

毎晩寝酒としてこの量を飲み続けると、高血圧、脂質異常症、肝疾患、がんなど、さまざまな生活習慣病のリスクが高まることが報告されています。

睡眠のために始めた飲酒が、結果的に全身の健康を損なう原因になる可能性があるため、注意が必要です。

参考:健康に配慮した飲酒に関するガイドライン|厚生労働省

うつ症状や精神的不安定のリスクが高まる

「眠れない」「不安で落ち着かない」といった気分を和らげるために、お酒の力を借りた経験はありませんか?

アルコールによる一時的な気分の改善はその時は良いとしても、長期的には逆効果になる可能性があるのです。

PubMedに掲載された研究では、アルコールは一時的に不安や憂うつな気分を和らげる作用がある一方で、酔いから覚めると飲む前より気持ちの落ち込みが悪化することが報告されています。

この繰り返しが、うつ病の発症や悪化の誘因となる場合があります。

さらに、睡眠不足自体もうつ症状を悪化させる要因の1つです。

寝酒によって睡眠の質が低下し、それがさらに精神的な不安定さを招くという悪循環に陥る可能性があります。

参考:Ethanol-Induced Depression: Exploring the Underlying Molecular Mechanisms|PubMed

お酒に頼らず眠れるようになる5つの方法

お酒に頼らず眠れるようになる5つの方法

科学的根拠に基づいた方法を実践することで、アルコールに頼らず質の高い睡眠を得ることは可能です。

ここでは、今日から取り組める5つの改善策を紹介します。

  • 就寝3〜4時間前には飲酒を終える
  • 週2日以上の休肝日を設ける
  • 睡眠環境を整える
  • リラックス習慣を取り入れる
  • マグネシウムを摂取する

以下で確認していきましょう。

就寝3〜4時間前には飲酒を終える

完全に寝酒をやめることが難しい場合でも、飲酒のタイミングを見直すだけで睡眠の質を改善できる可能性があります。

アルコール20gの分解には、体重が60㎏の方で約4時間〜5時間かかるとされており、これは、ビール中瓶1本や日本酒1合程度の量です。

また、アルコールが体内に残った状態で眠ると、睡眠後半の中途覚醒や利尿作用による睡眠の分断が起こりやすくなります。

以上のことを考えると、就寝時刻の3〜4時間前には飲酒を終えることが理想的だと言えるでしょう。

夕食時に適量を楽しみ、その後は水分補給をしながら就寝までの時間を過ごすことで、アルコールの影響を最小限に抑えることができます。

参考:アルコールが抜ける時間は?分解時間の計算方法|飲酒後の運転は何時間後から大丈夫?|株式会社パイ・アール

週2日以上の休肝日を設ける

寝酒が習慣になっている場合、まずは週に2日以上、お酒を飲まない日を作ることから始めてみましょう。

厚生労働省は、健康維持のために週2日以上の休肝日を設けることを推奨しています。

休肝日を設けることで、アルコールへの耐性形成を防ぎ、肝臓の回復を促すことができるからです。

また、お酒なしでも眠れるという自信を取り戻すきっかけにもなります。

最初は「休肝日の夜は眠れないかもしれない」と不安に感じるかもしれません。

しかし、のちほど紹介する他の睡眠改善策(睡眠環境の整備やリラックス習慣)と組み合わせることで、数週間のうちに自然な入眠リズムを取り戻せる可能性があります。

参考:アルコール|厚生労働省

睡眠環境を整える

アルコールに頼らず自然に眠りにつくためには、睡眠環境を整えることも効果的です。

室温は16〜26度、湿度は50〜60%が理想的とされています。

特に夏場や冬場は、エアコンや加湿器を活用して快適な環境を保ちましょう。

また、就寝1時間前には照明を暗めに調整し、ブルーライトを発するスマートフォンやパソコンの使用を控えることで、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が促されます

寝具にも配慮が必要です。

自分の体型や眠っている時の姿勢に合った枕やマットレスを選ぶことで、体への負担を減らし、中途覚醒を防ぐことができます。

遮光カーテンで外光を遮断したり、耳栓で騒音を軽減したりするのもおすすめです。

リラックス習慣を取り入れる

お酒の代わりに、心身をリラックスさせる習慣を取り入れることで、自然な入眠を促すことができます。

就寝1〜2時間前のぬるめの入浴は、体温の自然な低下を利用して眠気を誘います

入浴後、体温が下がり始めるタイミングで布団に入ると、スムーズに入眠できる可能性が高まるでしょう。

また、軽いストレッチやヨガで筋肉の緊張をほぐしたり、深呼吸や瞑想で自律神経を整えたりすることも効果的です

アロマテラピーを活用するのも1つの方法として取り入れてみてください。

ラベンダーやカモミールなど、リラックス効果のある香りは、副交感神経を優位にし、入眠をサポートします。

自分に合ったリラックス方法を見つけることが、寝酒からの脱却につながるはずです。

熟睡するための睡眠法│寝る前にリラックスする5つのテクニック 熟睡するための睡眠法│寝る前にリラックスする5つのテクニック

マグネシウムを摂取する

睡眠は生活習慣の影響が大きく、栄養素との関連が報告されることもあります。

その中でもマグネシウムは、神経の興奮を抑え、筋肉の緊張を和らげる働きがあり、自然な入眠をサポートする栄養素と考えられているのです。

複数の研究でも、マグネシウムの摂取が睡眠時間、睡眠効率、入眠潜時の改善と関連していることが報告されており、特に高齢者を対象とした二重盲検試験では、マグネシウムのサプリメント摂取により、睡眠の質が改善したという結果が得られています。

マグネシウムが睡眠の質を左右する?不足の原因と改善方法を徹底解説! マグネシウムが睡眠の質を左右する?不足の原因と改善方法を徹底解説!

参考:The effect of magnesium supplementation on primary insomnia in elderly: A double-blind placebo-controlled clinical trial|PubMed
参考:Association of magnesium intake with sleep duration and sleep quality: findings from the CARDIA study|PubMed

眠れない時のお酒の摂取に関するよくある質問

眠れない時のお酒の摂取に関するよくある質問

眠れない時にアルコールを摂ることに関して、よくある質問に回答します。

Q1:少量の寝酒なら問題ないですか?

少量であっても、寝酒は睡眠の質を低下させる可能性があります。

就寝1時間前の飲酒は、たとえ少量でも睡眠を妨げることが指摘されています。

アルコールは入眠を促す反面、睡眠の後半に中途覚醒を引き起こしやすくなるためです。

また、少量から始めても耐性が形成され、徐々に量が増えていくリスクがあります。

「少量だから安全」ではなく、睡眠のためにアルコールに頼らない選択が重要だと言えるでしょう。

参考:【医師監修】アルコールと睡眠の関係は?お酒を飲むと眠れる?眠れない?

Q2:ビールとワイン、寝酒にするならどちらが睡眠に影響が少ないですか?

お酒の種類ではなく、摂取する「純アルコール量」が睡眠への影響を決めます

厚生労働省によると、お酒の種類に関わらず、純アルコール量を基準に飲酒量を考えることが重要とされています。

例えば、ビール中瓶1本(500ml、アルコール度数5%)の純アルコール量は約20gで、ワイングラス2杯弱(200ml、アルコール度数12%)とほぼ同じです。

お酒の種類を変えるのではなく、摂取量そのものを減らすように考えることが大切です。

参考:健康に配慮した飲酒に関するガイドライン|厚生労働省

Q3:お酒を飲んだ後、どれくらい時間を空けて寝るべきですか?

飲み終わってから就寝まで、最低でも3〜4時間は空けることが推奨されています。

アルコール20g(ビール中瓶1本程度)の分解には、男性で約2.2時間、女性で約3時間かかると考えられます。

体内にアルコールが残った状態で眠ると、睡眠後半の中途覚醒や利尿作用による睡眠の分断が起こりやすくなります。

夕食時に適量を楽しみ、その後は水分補給をしながら就寝までの時間を過ごすことが理想的です。

参考:寝酒とは何か?睡眠に与える影響とリスク|阪野クリニック

まとめ|眠る前のお酒やアルコールの摂取を控えよう

アルコールは一時的に入眠を促す効果がある一方で、睡眠の質を大きく低下させることが科学的に明らかになっています。

睡眠後半の中途覚醒、レム睡眠とノンレム睡眠のバランスの乱れ、利尿作用による睡眠の分断など、寝酒はさまざまな形で睡眠を妨げます。

さらに、長期的には耐性の形成によるアルコール依存症のリスク、断酒後の睡眠障害、生活習慣病やうつ症状のリスク上昇など、深刻な健康問題につながりかねません。

眠れない悩みを根本から解決するには、寝酒に頼るのではなく、睡眠環境の整備やリラックス習慣の導入、マグネシウムの摂取など科学的根拠のある方法を試し、アルコールに頼らない睡眠習慣を始めましょう。