マグネシウムとアレルギーの関係は?最新の研究から見える可能性

マグネシウムとアレルギーの関係は?最新の研究から見える可能性

花粉症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、喘息など、アレルギーに関する悩みを抱える人は年々増えています。

薬で一時的に症状を抑えられても、「根本的に治したい」「発症しにくい体をつくりたい」と願う人も多いのではないでしょうか。

最新の研究によると、ミネラルの1つである「マグネシウム」が、アレルギーの発症に関わる重要な仕組みに影響を与えることが明らかになってきました。

マグネシウムといえば、筋肉や神経の働きを支える栄養素として知られていますが、実は免疫のバランスや炎症反応の調節にも深く関わっています。

今回は、最新の研究データをもとに、マグネシウムとアレルギーの関係をわかりやすく解説します。

マグネシウムはアレルギーを予防する? 

マグネシウムはアレルギーを予防する?

アレルギーを引き起こす原因は、花粉や食べ物といった「アレルゲン」だけではありません。実は、私たちの体内で起こる免疫反応のバランスにも深く関係しています。

近年、その免疫の働きを整えるミネラルとして「マグネシウム」が注目されています。

マグネシウムは、体内の数百もの酵素反応を助ける重要な栄養素ですが、実はアレルギーの根本にあるヒスタミン放出にも関わっていることがわかってきました。

では、マグネシウムはどのようにしてアレルギー反応に作用しているのでしょうか?順に見ていきましょう。

マグネシウムのヒスタミンへの影響

アレルギー症状の多くは、「ヒスタミン」という物質によって引き起こされます。

ヒスタミンは、花粉や食べ物などのアレルゲンが体内に入ったとき、免疫細胞の一種である「肥満細胞(マスト細胞)」から放出される化学物質です。

かゆみ、くしゃみ、鼻水、気管支の収縮といった症状は、すべてこのヒスタミンの働きによるものです。

アレルギー症状は、アレルゲンとの接触から始まり、次のようなプロセスで発症します。

  1. アレルゲン侵入…花粉・食物などのアレルゲンが体内に入る
  2. 肥満細胞が反応…アレルゲンを感知してカルシウムが細胞内に流入
  3. 脱顆粒(ヒスタミン放出)…ヒスタミンが細胞外に放出され、症状が出る
  4. アレルギー症状発生…くしゃみ・かゆみ・鼻水など

つまり、ヒスタミン放出を抑えることができれば、アレルギー反応を根本から軽減できる可能性があるということなのです。

宮城大学・風間研究室が行った実験では、この「ヒスタミン放出」にマグネシウムが深く関わっていることが示されました。

研究チームはラットの肥満細胞を使い、アレルゲンを刺激して脱顆粒(だっかりゅう)と呼ばれる反応を観察しました。

脱顆粒とは、肥満細胞の中に蓄えられているヒスタミンを外に放出するプロセスのことです。

その結果、マグネシウム濃度が一定の値を超えると、脱顆粒が用量依存的に抑えられることが明らかになりました。

要するに、マグネシウムが多いほど、ヒスタミン放出が抑えられるという結果が示唆されたのです。

これは、マグネシウムが「ヒスタミンを出さないようにする」段階で働いていることを意味します。

この発見が注目されている理由は、これまでのアレルギー治療とは異なるアプローチである点にあります。

従来の抗ヒスタミン薬は、放出後のヒスタミンが受容体に結合するのを防ぐ「対症療法」です。

一方、マグネシウムはヒスタミンが放出される前の段階で働く可能性があり、より予防的なアプローチとして注目されています。

さらに興味深いのは、この抑制効果が「自然なミネラルによって起こる」という点。

マグネシウムはもともと体内に存在し、食事や水から摂取できる安全な成分です。そのため、一般に食品由来で忍容性が高いとされています。

感受性には個人差がありますが、マグネシウムを活用することにより、日常的な栄養バランスの中でアレルギー体質の改善をサポートできるのではないかと考えられています。

もちろん、この研究はまだ基礎段階であり、すぐに「マグネシウムでアレルギーが治る」といった話ではありません。

しかし、「マグネシウムがヒスタミン放出そのものを抑える」という新しい発見は、将来のアレルギー予防や治療の方向性を変える可能性があります。

これまで“症状が出てから抑える”という流れだったアレルギー対策に、“最初から反応を起こさない”という選択肢が加わる可能性が見えてきたのです。

参照:風間研究室で「マグネシウムの抗アレルギー効果とアナフィラキシー治療への有用性」を明らかに/看護学群│公立大学法人 宮城大学

これまでのアレルギー治療方法

アレルギーの治療と聞いて、多くの人がイメージするのが「抗ヒスタミン薬」ではないでしょうか。

市販の鼻炎薬や花粉症用の内服薬、点鼻薬などの多くには、この抗ヒスタミン薬が使われています。

その名の通り、抗ヒスタミン薬は「ヒスタミン」という物質の働きを抑えることで、アレルギー症状を軽減する薬です。

私たちの体では、アレルゲン(花粉、ダニ、食べ物など)が侵入すると、免疫細胞の1つである「肥満細胞」が反応し、ヒスタミンを放出します。

ヒスタミンは血管を拡張させ、神経を刺激し、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。

抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンが神経や血管の受容体に結びつくのを防ぐことで、症状の発生を抑えるという仕組みです。

ただし、この方法は「すでに放出されたヒスタミン」を“後から”ブロックするものです。

つまり、アレルギー反応が始まったあとに、症状を和らげるための対症療法(症状を抑える治療)にあたります。

花粉症シーズンのようにアレルゲンが大量に存在する環境では、薬を飲み続けなければならず、「薬を切らすとすぐに症状が戻ってしまう」と感じる人も多いでしょう。

また、抗ヒスタミン薬には眠気や口の乾き、集中力の低下といった副作用が出ることもあります。

特に、初期の世代の抗ヒスタミン薬(第一世代)は中枢神経に作用しやすく、日常生活に影響を及ぼすケースも。

最近では副作用を抑えた第二世代・第三世代の薬も登場していますが、それでも「症状を抑える」ことが中心で、根本的な原因を取り除くものではありません。

このように、従来のアレルギー治療は「起きてしまった反応に対処する」後追い型のアプローチが主流でした。

そのため、体質そのものを改善することや、アレルギー反応を起こさないようにする「予防」という観点は、まだ十分に確立されていません。

そこで近年注目されているのが、マグネシウムのように「ヒスタミンを放出させない」方向からアレルギー反応をコントロールする考え方です。

もしこのメカニズムが確立されれば、これまでの“症状を抑える治療”から、“反応を起こさせない予防”へと大きく転換する可能性があります。

従来のアレルギー治療とマグネシウムの働きの違い

項目従来の抗アレルギー薬マグネシウムの作用
働くタイミングヒスタミンが放出された「あと」ヒスタミンが放出される「まえ」
作用の仕組みヒスタミンが受容体に結合するのをブロックして症状を軽減肥満細胞の脱顆粒(ヒスタミン放出)を抑える
目的すでに起こったアレルギー反応の緩和アレルギー反応そのものの抑制
効果の範囲一時的に症状を軽減予防や体質への寄与が示唆される
主な使用形態医薬品(抗ヒスタミン薬)食事・サプリメントなど自然摂取が可能
安全性副作用(眠気・口渇など)が出る場合も体内に存在する必須ミネラルで比較的安全

アレルギーの基本的な仕組み

アレルギーの基本的な仕組み

そもそもアレルギーは、どのようなメカニズムで起こるものなのでしょうか?

まずはアレルギーの仕組みを基本から見ていきましょう。

アレルギーの主な症状

アレルギーはくしゃみや鼻水といった軽いものから、皮膚のかゆみ、呼吸のしづらさ、さらには全身に強い反応が出る重度のケースまで、さまざまな形で現れます。

これは、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が体のどの部分に反応するかによって症状が変わるためです。

たとえば、花粉が鼻や目の粘膜に触れると「花粉症」、食べ物が消化管で反応すれば「食物アレルギー」、皮膚で炎症が起きれば「アトピー性皮膚炎」といった具合です。

アレルギー反応そのものは、どれも「ヒスタミン」という物質の働きによるもので、血管や神経を刺激して不快な症状を引き起こします。

以下に、主なアレルギーの種類とその代表的な症状を表でまとめました。

主なアレルギーの種類と症状一覧

アレルギーの主な種類主な原因(アレルゲン)主な症状反応が起こる場所
花粉症スギ、ヒノキ、ブタクサなどの花粉くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、涙目鼻、目の粘膜
食物アレルギー卵、牛乳、小麦、エビ、ナッツ類など口の中のかゆみ、じんましん、腹痛、下痢、嘔吐消化管、皮膚
アトピー性皮膚炎ダニ、ハウスダスト、食べ物、汗など皮膚のかゆみ、赤み、乾燥、湿疹皮膚全体
気管支喘息ダニ、ハウスダスト、カビ、冷気、ストレスなどせき、息苦しさ、喘鳴(ゼーゼー音)気道・肺
接触性皮膚炎金属、ゴム、化粧品、洗剤など接触部位の赤み、かゆみ、水ぶくれ皮膚(触れた部分)
アナフィラキシー食物、薬、蜂の毒など呼吸困難、血圧低下、意識障害など(緊急対応が必要)全身

アレルギーは、体質や環境、生活習慣などの影響を受けて発症することが多く、一度発症すると慢性的に続く場合もあります。

軽い症状であっても、放置すると慢性炎症や免疫の乱れにつながることがあるため、「よくあること」と思わずに、体のサインとして意識することが大切です。

参照:【一覧あり】アレルギーの種類は7つ!疾患例やその対処法、珍しいアレルギーについて詳しく解説│よし耳鼻咽喉科

どんな人がアレルギー症状を発症しやすいか

アレルギーは「体質だから仕方がない」と思われがちですが、実際にはいくつかの要因が重なって発症することがわかっています。

遺伝だけでなく、生活習慣や環境、ストレスなどが大きく影響する場合も。

アレルギーを発症しやすい人の特徴を、一覧でわかりやすく整理しました。

アレルギーを発症しやすい人の特徴とその理由

要因内容発症しやすい理由
遺伝的体質両親のどちらか、または両方にアレルギーがあるアレルギー体質は免疫反応の過敏さを遺伝的に受け継ぐ傾向がある
免疫バランスの乱れ腸内環境の悪化、ストレス、睡眠不足など免疫の働きが「攻撃型」に偏り、無害な物質にも過剰反応しやすくなる
生活環境ダニ・ハウスダスト・花粉・ペットの毛などの多い環境アレルゲンに触れる機会が多いと、免疫が過敏に反応するようになる
食生活の偏りファストフードや加工食品中心、ミネラル不足栄養バランスの乱れにより免疫細胞の働きが不安定になる
ストレス精神的・肉体的なストレスが続く自律神経が乱れ、アレルギー反応を引き起こすホルモンバランスが崩れる
睡眠不足質の悪い睡眠や夜更かしが続く免疫細胞の修復や調整がうまくいかず、炎症反応が起こりやすくなる
肌や粘膜のバリア機能低下乾燥肌、敏感肌、アトピー体質外からアレルゲンが侵入しやすく、免疫が過剰反応しやすい

特に近年では、「腸内環境」と「ストレス」がアレルギーの発症に深く関係していることが注目されています。

腸は免疫細胞の約7割が集まる“免疫の司令塔”ともいえる場所で、腸内の善玉菌が減ると免疫のバランスが崩れ、アレルギー反応を起こしやすくなるとされています。

また、強いストレスを感じると自律神経が乱れ、免疫が過剰に働いてしまうことも。

一方で、マグネシウムのようなミネラルは、免疫やストレス反応を整える働きを持っています。

つまり、体質を変えるためには「バランスのとれた生活」と「栄養の土台を整えること」を意識するのが大切なのです。

アレルギー体質だからとあきらめず、生活の中で改善できるポイントを少しずつ見直していくことが、症状を軽くし、再発を防ぐ第一歩です。

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アレルギーとヒスタミンの関係

ヒスタミンはもともと体を守るために働く防御物質で、外から異物が侵入したときに素早く反応して排除しようとする仕組みを担っています。

しかし、アレルギー体質の人では、この防御反応が必要以上に強く働き、体にとって無害な花粉や食べ物までも「敵」とみなして攻撃してしまうのです。

たとえば、花粉が鼻の粘膜に付着すると、免疫システムが過敏に反応して「アレルゲンが侵入した」と判断します。その合図を受けて、皮膚や粘膜に多く存在する肥満細胞が活性化するのです。

肥満細胞の中には、ヒスタミンという化学物質が小さな粒の形でたくさん蓄えられています。

アレルゲンが肥満細胞に結びつくと、細胞は「脱顆粒(だっかりゅう)」と呼ばれる反応を起こし、ヒスタミンを外に放出します。放出されたヒスタミンは血管を拡張させたり、神経を刺激したりして、かゆみ、くしゃみ、鼻水、赤みなどの症状を引き起こすのです。

本来、ヒスタミンの反応は「体を守るための仕組み」ですが、過剰になると逆に生活の質を下げてしまいます。

そのため、ヒスタミンの働きをいかにコントロールするかが重要です。

ヒスタミンを放出する肥満細胞とは?

アレルギー反応の中心的な役割を担うのが、「肥満細胞」です。

名前に「肥満」とありますが、体重とは関係がなく、細胞の中にたくさんの顆粒(かりゅう)と呼ばれる小さな袋を持っていることから、このように呼ばれています。

その袋の中には、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンやサイトカインなどの化学物質がぎっしりと詰まっています。

肥満細胞は、私たちの体のあらゆる場所に存在しています。

特に、外から異物が侵入しやすい「皮膚」「鼻」「気道」「消化管」などの粘膜に多く集まっており、いわば“体の見張り役”のような存在です。

外敵(アレルゲン)が入ってくると、最前線で反応して防御態勢を整えます。

具体的には、花粉や食べ物などのアレルゲンが体内に入ると、免疫システムがそれを「敵」と認識し、肥満細胞に対して「攻撃準備せよ!」という合図を送ります。

この信号を受けた肥満細胞は、内部の顆粒を細胞の外に放出します。これが「脱顆粒(だっかりゅう)」と呼ばれる現象です。

顆粒の中から放出されたヒスタミンは血管や神経に作用し、くしゃみ、かゆみ、炎症などのアレルギー症状を引き起こします。

つまり、肥満細胞はアレルギー反応のスイッチのような存在であり、ヒスタミン放出をコントロールできるかどうかが、症状の重さに大きく影響するのです。

マグネシウムがアレルギーを予防すると言われている理由

マグネシウムがアレルギーを予防すると言われている理由

アレルギー反応は、アレルゲン(花粉や食べ物など)が体内に入ることで肥満細胞が刺激され、細胞の中にカルシウムイオンが流れ込むことから始まります。

このカルシウムの流入が、肥満細胞の中で「脱顆粒(だっかりゅう)」という反応を引き起こし、ヒスタミンを外に放出するサインとなります。

つまり、カルシウムが肥満細胞のスイッチを押し、アレルギー反応をスタートさせているのです。

ここで重要な役割を果たすのがマグネシウムです。

マグネシウムは、肥満細胞の表面にある「カルシウムチャネル(カルシウムが細胞内に入る通り道)」の働きをやわらげ、過剰なカルシウムの流入を防ぐと考えられています。

結果として、脱顆粒が起こりにくくなり、ヒスタミン放出が抑えられる――これがマグネシウムによるアレルギー予防の基本的な流れです。

わかりやすくたとえるなら、カルシウムは「肥満細胞を興奮させるアクセル」、マグネシウムは「そのブレーキ」のような役割をイメージするといいでしょう。

どちらか一方が極端に多くなるとバランスが崩れ、アレルギー反応が起こりやすくなります。

たとえば、マグネシウムが不足すると細胞が過敏になり、少しの刺激でもヒスタミンを放出してしまうリスクが高まります。逆に、十分なマグネシウムがあれば、細胞の興奮を抑え、過剰な反応を防ぐことができる──というわけです。

また、マグネシウムには炎症を抑える作用や、ストレスホルモンの分泌を調整する働きもあるとされています。

ストレスによってアレルギー症状が悪化することが知られていますが、マグネシウムが神経やホルモンのバランスを保つことで、間接的にアレルギーの悪化を防ぐ効果も期待されています。

このように、マグネシウムは免疫細胞の反応を落ち着かせることで、アレルギーの根本原因にアプローチすると考えられているのです。

まだ研究段階の部分も多いものの、アレルギーを克服するために今後いっそうマグネシウムへの注目が高まると考えられます。

アレックス先生
アレックス先生

近年、アレルギーの新たな原因として「リーキーガット(腸漏れ症候群)」が医学分野で注目され始めています。

リーキーガットとは、腸のバリア機能が弱まり、腸壁に「すき間」ができてしまう状態です。

この状態になると、通常は体内に入らないはずの未消化の食物成分や有害物質が血液中に漏れ出し、免疫系を刺激します。その結果、アレルギー反応や炎症を引き起こすことがあるのです。

主な原因としてまず挙げられるのが、抗生物質の過剰使用です。

抗生物質は腸内の有用菌まで殺してしまうため、腸内フローラのバランスが崩れ、慢性的な炎症が誘発されます。

これが腸壁を傷つけ、バリア機能の低下につながります。

また、一部の抗生物質はマグネシウム欠乏を引き起こすこともあり、これが免疫の過敏反応をさらに悪化させる要因になります。

さらに、砂糖や高度に精製された食品の摂りすぎも、腸の炎症を悪化させ、リーキーガットを助長します。

こうした食生活は腸内細菌の多様性を失わせ、腸粘膜の防御力を下げてしまうからです。

腸のバリア機能が損なわれると、栄養素の吸収障害(マルアブソープション)が起こりやすくなります。

特にマグネシウムのような重要なミネラルは吸収率が下がりやすく、ビタミンやミネラルを十分に摂取していても体内で不足状態が続くケースがあります。

この不足が、慢性疲労や免疫低下を招くこともあるのです。

こうした状況下では、吸収性の高いリポソーム型マグネシウムなどを利用するのが一つの解決策になります。

腸の吸収効率が低下している方でも、効果的にマグネシウムを補えることが期待できるでしょう。

マグネシウムの主な働き

マグネシウムは、人間の体にとって欠かせない必須ミネラルの1つで、体内で800種類以上もの酵素反応に関わっており、エネルギーの生成や筋肉・神経の働き、ホルモンの分泌など、生命活動のあらゆる場面を支える栄養素です。

体重60kgの成人の場合、体内に25gのマグネシウムが存在し、その約60%は骨に、残りは筋肉や血液、臓器の中に含まれています。

また、マグネシウムは神経伝達物質の働きにも関わっており、睡眠の質にも影響を与えます。

つまり、マグネシウムが不足すると良質な睡眠が得られにくくなったり、リラックスしにくくなったりといったメンタル的な不調から、こむら返りやけいれんといった身体的な不調などが表れやすくなるとされているのです。

しかし、現代人は加工食品や外食の増加により、マグネシウムの摂取量が減少傾向にあります。実際、日本人の多くが推奨量に満たないともいわれるほどです。

自分がどの程度マグネシウムを摂れているか気になる方は、一度「マグネシウム不足セルフチェック」をしてみるのがおすすめです。

医師の監修による「1分程度でできる手軽なセルフチェック」なので、ぜひご活用ください。

アレルギーの研究の意義と今後の展望

アレルギーの研究の意義と今後の展望

マグネシウムがアレルギー反応の“根本的な部分”に働きかける可能性が示されたのは、これまでの研究の中でも大きな前進といえるでしょう。

これまで主流だった抗ヒスタミン薬やステロイド薬は、「すでに放出されたヒスタミンの働きを抑える」ことを目的としてきました。

一方、マグネシウムは「ヒスタミンを放出させない」というまったく新しいアプローチであり、アレルギー反応の発生源そのものを静める点で注目されています。

このような研究が持つ意義は、単なる治療法の進歩にとどまりません。

マグネシウムの作用は薬のように強制的に反応を止めるのではなく、もともと体に備わっているバランスを整えるという“自然な調整力”に基づいています。そのため、比較的副作用が少ない選択肢になりうるとして期待されているのです。

さらに、マグネシウムは医療現場でも下剤や制酸剤などとしてすでに広く使われており、体内での安全性も確認されています。

これらは、アレルギーの臨床応用に向けた研究が進めやすいという点で大きな利点といえるでしょう。

今後は、実際に人の体でどの程度のマグネシウム濃度がアレルギー反応を抑えるのか、食事やサプリメントによってどのように体内バランスを整えられるのかといった実証研究が進められる見込みです。

もし、マグネシウムによって肥満細胞の過剰反応を安定的に抑えられることが確認されれば、「症状を抑える薬」から「体質を整える栄養療法」へと、アレルギー治療の考え方が大きく変わるかもしれません。

アナフィラキシーへの応用は可能か?

アナフィラキシーとは、体中のアレルギー反応が一度に起こる、非常に危険な状態のことです。

花粉症のように一部の粘膜で起こる反応とは異なり、全身の肥満細胞が一気に活性化し、ヒスタミンなどの化学物質を大量に放出します。

その結果、血圧の急激な低下や呼吸困難、意識障害などの重い症状を引き起こすことがあり、命に関わることもあるため、迅速な対応が求められます。

現在、アナフィラキシーの治療で第一に用いられるのは「アドレナリン注射(エピペン)」です。

アドレナリンは血管を収縮させて血圧を保ち、気道を広げて呼吸を助ける作用があります。

発作時に迅速に投与することで命を守る効果がある一方、すでに発生してしまったアレルギー反応に“対処する”治療であることに変わりはありません。

近年の実験では、このアドレナリン治療にマグネシウムを併用することで、より高い治療効果が得られる可能性が示されています。

研究によると、マグネシウムが肥満細胞の脱顆粒を抑え、ヒスタミン放出を抑制することで、重症化抑制への関与が基礎研究で示唆されています(ただし、臨床的有効性は今後の検証が必要です)。

つまり、マグネシウムはアドレナリンのように「発作を止める薬」ではなく、「発作が起きにくい体内環境を整える栄養素」としての役割を果たすと考えられています。

さらに、マグネシウムには血管の緊張をやわらげ、心臓や神経の興奮を抑える働きもあるとされています。これらの作用が、アナフィラキシー時に見られる急激な循環変化やショック反応をやわらげる可能性が指摘されているのです。

そのため、今後の臨床研究では、アドレナリンとマグネシウムの併用による治療効果の検証が注目されています。

もちろん、現時点ではマグネシウムがアナフィラキシーの治療薬として正式に認められているわけではありません。しかし、アレルギー反応を「起こさせない」メカニズムをもつマグネシウムは、将来、重度のアレルギー発作に対する新しい予防的アプローチとして活用される可能性を秘めています。

アレルギーを予防するには?

アレルギーを予防するには?

マグネシウムがアレルギー反応を抑える可能性があることがわかってきましたが、日常生活の中でもアレルギーを防ぐためにできることはたくさんあります。

体の内側から免疫バランスを整える食事や栄養、外からの刺激を減らす生活環境の工夫など、日々の習慣的な心掛けにより、アレルギーを予防したり症状を改善したりできることもあるはずです。

ここからは、アレルギー予防に役立つ具体的な方法をご紹介します。

マグネシウムを積極的に摂取する

アレルギーの予防には、免疫のバランスを整えることが欠かせません。そのための基本となるのが「マグネシウムを十分に摂ること」です。

食事で十分な量のマグネシウムを補うのが難しい場合はサプリメントを活用するのもいいですが、日々の食事からマグネシウムを自然に取り入れられると理想的です。

たとえば、マグネシウムを豊富に含む食品を摂ったり、おやつ代わりにマグネシウム含有量の多いフルーツを摂るようにしたり。

また、お菓子にも意外とマグネシウムが摂れるものが多いので、そうしたものを意識的に選ぶようにするのがおすすめです。

以下にそれぞれマグネシウムを豊富に含む食べ物をご紹介します。

マグネシウムを豊富に含む食べ物

食品名マグネシウム含有量(100gあたり)
あおさ(素干し)3200mg
あおのり(素干し)1400mg
ひじき(乾燥)640mg
かぼちゃの種530mg
昆布(素干し)490mg
えんどう豆(乾燥)360mg
ごま(生)351mg
いわのり(素干し)340mg
カシューナッツ(生、無塩)292mg
あわ270mg
アーモンド(生、無塩)268mg
きなこ260mg
黄色大豆(乾燥)220mg
玄米(生)143mg
全粒粉140mg
木綿豆腐130mg
あずき(乾燥)120mg
玄米110mg
ほうれん草(生、葉のみ)79mg
ハバネロペッパー(生)76mg
枝豆(茹で)72mg
マッシュルーム(生)42mg
バナナ32mg
27mg
ヨーグルト11mg
【24選】マグネシウムを豊富に含む食品ランキング|効率的な摂取方法&簡単献立例

マグネシウムを豊富に含むフルーツ

食品名マグネシウム含有量(100gあたり)
ドラゴンフルーツ41mg
アボカド34mg
バナナ32mg
アテモヤ29mg
ドリアン27mg
パパイア(完熟)26mg
ラズベリー21mg
きんかん19mg
マンゴスチン18mg
シークワーサー(果汁)15mg
キウイフルーツ(緑肉種)14mg
いちご13mg
さくらんぼ12mg
オレンジ11mg
温州みかん10mg
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マグネシウムを豊富に含むお菓子

食品名マグネシウム含有量(100gあたり)
かぼちゃの種530mg
ひまわりの種390mg
チアシード360mg
高カカオチョコレート315mg
アーモンド(素焼き)310mg
大豆チップス(ロースト大豆)284mg
アマランサス270mg
くるみ150mg
きなこ130mg
全粒粉ビスケット133mg
ドライいちじく67mg
干しあんず45mg
アボカドチップス34mg
おからクッキー33mg
ピーナッツ入り黒糖かりんとう27mg
美味しく健康に!マグネシウムが摂れるお菓子15選を多い順で紹介 美味しく健康に!マグネシウムが摂れるお菓子15選を多い順で紹介

これらの食材をバランスよく組み合わせ、マグネシウムによる「ヒスタミン放出抑制」、抗アレルギー成分による「炎症抑制」という2つの方向から免疫恒常性の維持を支えるのがいいでしょう。

特に、緑茶+柑橘類+魚+大豆食品のような和食スタイルは、自然とこれらの栄養素をカバーできる理想的な組み合わせです。

抗アレルギー物質を含む食べ物や飲み物を摂取する

マグネシウムが体内からアレルギー反応を抑えるのに対し、食べ物や飲み物の中には「抗アレルギー作用を持つ天然成分」を含むものもあります。

たとえばカテキンやカフェイン、クエン酸などが代表的です。

アレルギーに強い体づくりを目指し、日常の食事にこうした成分を上手に取り入れましょう。

以下に、それぞれの成分を多く含む代表的な食べ物・飲み物をご紹介します。

カテキンを含む食べ物・飲み物

名称含有量(100mLまたは100gあたり)備考
抹茶約330mg粉末を丸ごと摂取できるため高濃度
煎茶約200〜250mg熱湯で淹れると、より多くのカテキンを抽出できる
番茶・茎茶約150〜200mgアミノ酸も多い
玉露約100〜150mg日光を浴びた番茶は特に高濃度
紅茶約15〜30mgテアフラビン(抗酸化成分)も含む

カテキンはお茶に含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用や抗炎症作用を持っています。

宮城大学の研究では、カテキンが肥満細胞の活性を抑え、ヒスタミン放出を減らす可能性が報告されています。

日常的に温かい緑茶を飲む習慣を持つだけでも、体を落ち着かせるサポートになるでしょう。

参照:「抹茶」と「緑茶」の違いについて解説【栄養・味・入れ方】│茶舗 山年園

カフェインを含む食べ物・飲み物

名称含有量(100mLまたは100gあたり)備考
玉露約160mg品種や抽出時間で変動
エスプレッソ約100mg濃縮抽出であるほど高濃度
ドリップコーヒー約60〜100mg一般的な抽出方法
紅茶約30mg日常的に取り入れやすい
ココア微量カフェインは控えめで子どもにも適している

適量のカフェインには、気道を広げて呼吸を楽にする働きや、ヒスタミンによる炎症を和らげる作用があるといわれています。

ただし、摂り過ぎると神経が興奮して逆効果になることもあるため、1日2〜3杯を目安にしましょう。

参照:茶やコーヒー等の嗜好飲料中のタンニン,カフェインの含有量│福岡県薬剤師会

クエン酸を含む食べ物・飲み物

名称含有量(100mLまたは100gあたり)備考
レモン(生、果汁)約6.5gもっとも高濃度の天然クエン酸食品
梅干し約3.4g酸味の主成分
カシス(冷凍)約3.3gビタミンCも豊富
ドライトマト約3.2g料理などにも使いやすい
パッションフルーツ(生、果汁)約2.5g甘酸っぱく摂りやすい

クエン酸には、体内の疲労物質を分解し、炎症を抑える作用があるとされています。

さらに、マグネシウムの吸収を高める働きもあるため、両者を一緒に摂るとより効果的です。

参照:琉球大学 泌尿器科│尿路結石再発予防について

ビタミンCを含む食べ物・飲み物

名称含有量(100mLまたは100gあたり)備考
アセロラ約1700mgトップクラスの含有量
赤ピーマン約180mg野菜の中でもっとも多い
ブロッコリー(電子レンジ)約140mg茹でると減少
レモン約100mgクエン酸とダブル効果
キウイフルーツ約70mg手軽に摂取しやすい

ビタミンCは強力な抗酸化ビタミンで、ヒスタミンの生成を抑える働きを持ちます。

ストレスや炎症で体内のビタミンCは消費されやすいため、毎日の食事でこまめに補うことが大切です。

参照:ビタミンCの豊富な食品│国立がん研究センター

エリオシトリンを含む食べ物・飲み物

名称含有量(100mLまたは100gあたり)備考
レモン約280mg果皮部分に豊富
ライム約94mg
温州みかん約9mg果皮部分に豊富
ゆず約4mg香り成分もリラックス効果に寄与
いよかん約4mg果肉にも含有

エリオシトリンは、ヘスペリジンと並び柑橘の皮や果肉に含まれるポリフェノールの一種で、血流を改善し、抗炎症作用を発揮するとされています。

ビタミンDを含む食べ物・飲み物

名称含有量(100mLまたは100gあたり)備考
しらす干し約61μg手軽なトッピング素材
鮭(紅鮭・銀鮭など)約32μg日常的に摂りやすい魚
いわしの丸干し約15μgDHA・EPAも豊富
さんま約14.9μgDHA・EPAも豊富
かれい約13μg塩焼き、煮つけ、から揚げと多用途に楽しめる

ビタミンDは免疫の司令塔のような役割を担い、免疫反応を「過剰にしすぎない」ように調整します。

近年では、ビタミンD不足がアレルギーの発症リスクを高める可能性も指摘されており、日光浴とあわせて意識的に摂ることが大切です。

参照:ビタミンDを多く含む食品│骨粗鬆症財団

こまめなスキンケア

皮膚は、外からの異物やアレルゲンの侵入を防ぐ“防御の壁”のような役割を果たしています。

このバリア機能が弱まると、花粉やハウスダスト、化学物質などが体内に入り込みやすくなり、免疫が過剰に反応してアレルギー症状を起こす原因になる場合があります。

特に、アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎のある人は、もともとバリア機能が低下している傾向があるため注意が必要です。

肌の乾燥や炎症を放置すると、アレルゲンがさらに侵入しやすくなり、悪循環を引き起こしてしまう可能性も。日々のスキンケアは、このバリア機能を保つために必要なのです。

スキンケアの基本は、「清潔・保湿・刺激を避ける」の3つです。

皮脂を取りすぎると乾燥が進み、かえってかゆみや炎症の原因になるため、入浴や洗顔は1日1回、ぬるめのお湯でやさしく行い、洗いすぎないように注意しましょう。

洗った後は、タオルで軽く水分を押さえるように拭き取り、すぐに保湿剤を塗ることが大切です。肌がまだ少し湿っているタイミングで保湿することで、うるおいを閉じ込めやすくなります。

また、衣類や寝具の素材にも気を配りましょう。化学繊維よりも綿やシルクなどの天然素材を選ぶと、肌への刺激を減らせます。

洗剤や柔軟剤も香料・着色料が少ないタイプを使うのがおすすめです。

季節の変わり目や花粉の時期には、肌のかゆみや乾燥が強まる人も多いものです。そうした時期こそ、こまめな保湿と刺激の少ない生活習慣を意識することで、アレルギーの入り口となる「皮膚バリアの乱れ」を防ぎやすくなります。

参照:アレルギー発症予防│千葉大学医学部付属病院 アレルギー疾患医療拠点病院 アレルギー疾患情報サイト

アレルゲンの除去

アレルギーに対策するには、生活環境からアレルゲンを減らす工夫も大切です。

たとえば、家の中に潜むダニやハウスダスト。

これらはアレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎などの原因となることが多く、こまめな掃除でコントロールすることが重要です。


掃除機をかける際は、できれば週に2〜3回以上行い、布団やカーペット、ぬいぐるみなど、ダニがたまりやすい場所を重点的にケアしましょう。


また、布団やシーツは週1回程度洗濯し、天日干しや乾燥機でしっかり乾かすと効果的です。布団カバーを防ダニ素材に替えるのもおすすめ。

花粉の季節には、外から持ち込まない工夫も欠かせません。外出時にはマスクやメガネを着用し、帰宅後は衣服を払ってから家に入るようにしましょう。洗濯物は花粉が多い日には室内干しにすることで、家の中への侵入を防げます。


空気清浄機を使うと、花粉やハウスダストを効率的に除去でき、寝室やリビングの空気環境を保つのに役立ちます。

ペットを飼っている場合は、毛やフケにアレルゲンが含まれることも。

こまめなブラッシングやシャンプーを行い、寝具を清潔に保つことを心がけましょう。

主なアレルゲンと対策方法一覧

アレルゲン主な発生源主な症状対策方法ポイント
ダニ布団、カーペット、ぬいぐるみ、ソファなど鼻炎、咳、喘息、アトピー性皮膚炎・週2〜3回以上の掃除機がけ(高性能フィルター付き)・布団・シーツを週1回洗濯・天日干し・乾燥機でしっかり乾燥・防ダニカバーの使用室内湿度を40〜60%に保つと繁殖を防ぎやすい。高湿度はダニの温床になるため注意。
ハウスダスト(ほこり)ダニの死骸・繊維くず・カビなどの混合物鼻水、くしゃみ、目のかゆみ・部屋の換気をこまめに行う・床・棚・家具の拭き掃除・空気清浄機を使用掃除は朝一番や帰宅直後を避け、ほこりが舞い上がらないように。
花粉スギ、ヒノキ、ブタクサなどの植物鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、のどの違和感・マスク・メガネで防御・帰宅時に衣類を払う・洗濯物は室内干しに変更・窓を閉め、空気清浄機を使用外出後は顔や手を洗う。髪にも花粉が付着するため、夜は入浴で洗い流すと良い。
カビ浴室、キッチン、エアコン内部、押し入れなどの湿気が多い場所咳、鼻炎、皮膚炎、喘息・換気を徹底(浴室や台所の湿気を残さない)・定期的に漂白剤などで掃除・除湿機の活用エアコン内部のカビも見落としやすい。年1〜2回は業者清掃を行うと安心。
ペットの毛・フケ犬・猫・小動物の抜け毛や皮膚片鼻炎、目のかゆみ、喘息・こまめなブラッシング・シャンプー・寝室に入れない・空気清浄機を使用ソファやカーペットに毛が残りやすいので、粘着ローラーなどで除去を。
食物卵、牛乳、小麦、エビ、ナッツ類など口の中のかゆみ、じんましん、腹痛、下痢、呼吸困難など・原因食品の特定と除去・加工食品の原材料表示を確認乳幼児期は一時的な反応も多く、医師の指導のもとで除去・段階的摂取を行う。
金属アクセサリー、眼鏡、歯科金属などかぶれ、発疹、かゆみ・金属を直接肌に触れさせない・樹脂製・チタン製などの低アレルギー素材を使用ピアスや腕時計など、長時間接触する部位は特に注意。
ラテックス(天然ゴム)ゴム手袋、風船、医療用品などじんましん、喘息、アナフィラキシー・ゴム製品を避け、ビニール・ニトリル手袋に代用医療機関ではラテックスアレルギーを事前に申告することが重要。
ハウスケミカル(化学物質)洗剤、柔軟剤、芳香剤、化粧品など皮膚の赤み、かゆみ、頭痛、倦怠感・無香料・低刺激タイプを選ぶ・換気を十分に行う香料や保存料が刺激となる場合もあるため、成分表示を確認する。

アレルゲン除去の基本ポイント

  1. 適切な湿度管理…ダニ・カビ対策には、室内湿度を40〜60%に保つことが最も効果的です。
  2. 空気清浄機の活用…HEPAフィルター付きの機種を選ぶと、花粉・ダニ・ハウスダストを効率的に除去できます。
  3. 洗濯・掃除のタイミング…晴れた日の午前中に掃除を行うと、ほこりの舞い上がりを抑えられます。寝具やカーテンは定期的に洗濯を。
  4. アレルゲンの持ち込みを防ぐ…花粉やほこりは外から入ってくるため、衣服・髪・靴のケアを徹底することが重要です。

まとめ|マグネシウム不足を解消しアレルギーの症状緩和を目指そう

まとめ|マグネシウム不足を解消しアレルギーの症状緩和を目指そう

アレルギーは、体を守る免疫反応が過剰に働くことで起こります。

そこに密接に関わっているのが、必須ミネラルの1つである「マグネシウム」です。

近年の研究では、マグネシウムが肥満細胞の過剰な反応を抑え、ヒスタミン放出を防ぐ働きを持つ可能性があることがわかってきました。

日常生活では、本記事で紹介したマグネシウムを多く含む食材を意識的に摂ることが大切です。

同時に、ストレス対策や十分な睡眠、肌の保湿、アレルゲンを減らす環境づくりなども、アレルギーを防ぐ上で大切な心掛けです。

毎日の食事と習慣を少しずつ見直しながら、無理のないペースでアレルギーに備えた体づくりを行いましょう!