寝る時の靴下は睡眠の質が下がる?3つのデメリットと解決策

寝る時の靴下は睡眠の質が下がる?3つのデメリットと解決策

足が冷えて眠れない…

そんな悩みから、寝る時につい靴下を履いていませんか?

靴下を履いたまま眠ると足先からの熱放散が妨げられ、深部体温が下がりにくくなってしまいます


その結果、入眠に時間がかかったり、睡眠の質が低下したりする可能性があるのです。

しかし、冷え性の方のなかには、素足で寝るのは辛いと感じる方もいらっしゃるでしょう。

実は足先を温めること自体は入眠を促す効果があることが、科学的にも証明されています。

大切なのは「いつ」「どのように」温めるかです。

この記事では、靴下を履いて寝ることのデメリットと、どうしても靴下が必要な方に向けた正しい選び方、さらに靴下以外でできる効果的な冷え対策まで、科学的根拠に基づいて詳しく解説します。

目次 表示

  1. 寝る時に靴下を履くと睡眠の質が下がる?
  2. 靴下を履いて寝る3つのデメリット
  3. 寝る時に靴下を履くメリットとは?
  4. 寝る時にどうしても靴下を履きたい方へ|選び方の3つのポイント
  5. 睡眠の質を高める!寝る時におすすめの靴下3選
  6. 寒くて眠れない時の靴下以外の解決策
  7. 寝る時の靴下に関するよくある質問
  8. まとめ|寝る前の正しいケアで身体を温めて睡眠の質を維持しよう

寝る時に靴下を履くと睡眠の質が下がる?

寝る時に靴下を履くと睡眠の質が下がる?

寝る時に靴下を履くと、足先からの熱放散が妨げられ、スムーズな入眠を妨げる可能性があります。


ここでは、靴下が睡眠に与える影響と、そのメカニズムについて科学的な研究をもとに解説します。

寝る時の靴下は熱放散を妨げて睡眠の質を低下させる

靴下を履いて寝ると、足先からの熱放散が阻害され、深部体温が下がりにくくなる可能性があります。

人間の体は、眠りにつくときに手足から熱を逃がすことで、体の中心部分の温度を下げる仕組みになっており、この深部体温の低下がスムーズな入眠には欠かせません。

しかし、靴下を履いたままだと、足先が布で覆われているため、熱が外に逃げにくくなります。


その結果、深部体温が十分に下がらず、「なかなか眠れない」という状態になってしまう可能性があるのです。

参考:Sleep on a high heat capacity mattress increases conductive body heat loss and slow wave sleep|ScienceDirect

熱放散が睡眠に重要な理由とメカニズム

入眠時には深部体温が0.5〜1℃下がることで眠気が誘発され、手足からの熱放散がその重要な役割を果たすことが研究で分かっています。

「なぜ体温が下がると眠くなるのか?」

これは、人間の体に備わった自然なリズムのためです。

夜になると、脳は「そろそろ休む時間だ」と判断し、体温を下げる準備を始めます。

具体的には以下のようなメカニズムで進みます。

  • 夕方から夜:深部体温が徐々に低下し始める
  • 入眠前:手足の血管が拡張し、熱を外に逃がす(放熱)
  • 入眠時:深部体温が0.5〜1℃下がり、眠気が強まる
  • 睡眠中:低い体温を維持し、深い眠りをサポートする

不眠症患者を対象とした研究では、体温調節がうまくいかないことが睡眠障害と関連していることが報告されています。

つまり、手足からの適切な熱放散は、質の良い睡眠に必要だということです。

参考:The relationship between insomnia and body temperatures|PubMed

靴下を履いて寝る3つのデメリット

靴下を履いて寝る3つのデメリット

靴下を履いたまま寝ることには、睡眠の質を下げるいくつかのデメリットがあります。

ここでは、特に注意したい3つの点について詳しく見ていきましょう。

足が蒸れて不快になり睡眠の質が低下する

人間は睡眠中、一晩で約160〜400ml、つまりコップ1杯分ほどの水分を汗として放出しています。

靴下を履いたまま寝ると、この汗が靴下の中にこもり、足が蒸れた状態になります。

そして、熱がこもることでさらに発汗が促され、不快感が増していくのです。

この蒸れによる不快感は、無意識のうちに睡眠を妨げる要因になります。

夜中に目が覚めたり、眠りが浅くなったりする原因の1つになると考えられます。

参考:The Considerable Water Evaporation Induced by Human Perspiration and Respiration in Megacities: Quantifying Method and Case Study in Beijing|PubMed

血流が悪くなり逆に冷える可能性がある

靴下の締め付けによって、足を温めるために靴下を履いているのに、逆に冷える可能性があります。

特にゴム部分がきつい靴下を履くと、足首やふくらはぎの血管が圧迫されます。

血液循環が滞ると、足先に十分な血液が届かなくなり、結果的にむくみや冷えの原因になってしまうのです。

血流が悪くなると、体が本来持っている「手足の血管を拡張して熱を逃がす」という機能も正常に働きません。

つまり、温めるつもりが逆効果になっているケースもあるということです。

そのため、締め付けの強い靴下は避け、もし履くなら血流を妨げないゆったりしたタイプを選ぶようにしましょう。

足からの放熱ができずに寝つきにくくなる

先ほど解説したように、人間の体は入眠時に深部体温を下げることで、自然な眠気を誘発します。

そのために重要なのが、手足からの放熱です。

靴下を履いたままだと、この放熱がうまくできません

体温調節機能が正常に働かず、睡眠中の自然な体温リズムが乱れてしまう可能性があります。

その結果、「布団に入ってもなかなか寝付けない」「眠りが浅い」といった睡眠の質の低下につながることがあるのです。

参考:https://panasonic.jp/life/sleep/180003.html|Panasonic

寝る時に靴下を履くメリットとは?

寝る時に靴下を履くメリットとは?

寝る時に靴下を履くデメリットがある一方で、メリットもあります。

重要なのは「使い方」と「タイミング」です。

ここでは、靴下を履くことで得られる2つのメリットを確認していきましょう。

足先が温まりスムーズに眠りやすくなる

海外の研究によると、人は眠る直前に手足の血管が広がって熱を逃がしやすくなるほど、早く眠りにつくことができると報告されています。

これは、手や足先を温めることで血管が拡張し、体の中心部から手足への熱移動がスムーズになるためです。

したがって、特に冷え性の方にとっては、靴下を履くことは入眠のきっかけをつかむ有効な手段となるでしょう。

ただし、ここで重要なのは「眠る直前」というタイミングです。

布団に入って体が温まってきたら、靴下を脱ぐのが理想的だと言えます。

参考:Warm feet promote the rapid onset of sleep|ResearchGate

冬場の足の乾燥や肌荒れを防ぐ

冬場は空気が乾燥し、かかとがひび割れたり、足の皮膚がカサカサになったりしやすい季節です。

靴下を履くことで、足の保湿効果が期待できます

特に、保湿クリームを塗った後に靴下を履くと、クリームの成分が蒸発せずに肌に浸透しやすくなるため、かかとのひび割れや乾燥による皮膚バリア機能の低下を防ぐ効果が期待できるでしょう。

ただし、この場合、通気性の良い天然素材の靴下を選ぶことが大切です。

化学繊維の靴下だと蒸れやすく、かえって肌トラブルの原因になることもあります。

睡眠のためというよりは、スキンケアの一環として靴下を活用すると考えると良いでしょう。

寝る時にどうしても靴下を履きたい方へ|選び方の3つのポイント

寝る時にどうしても靴下を履きたい方へ|選び方の3つのポイント

「デメリットは分かったけど、それでも足が冷えて眠れない…」という方もいらっしゃるでしょう。


そんな時は、靴下の選び方を工夫することで、デメリットを最小限に抑えることができます。

ここでは、睡眠の質を下げにくい靴下選びの3つのポイントをご紹介します。

天然素材(シルク・コットン)で通気性を確保する

靴下を選ぶ際は、素材選びが大切です。

シルクやコットンなどの天然素材は、吸湿性と放湿性に優れているため、寝ている間の汗を吸収し、外に逃がしてくれます

一方、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維は、汗を吸収しにくく、熱がこもりやすい特性があります。

そのため、足が蒸れて不快感が増し、睡眠の質を下げる原因になってしまうので注意しましょう。

繊維の吸水・吸汗性に関する研究では、天然素材と化学繊維では吸湿性に大きな差があることが報告されています。

快適な睡眠のためには、天然素材を選ぶことをおすすめします。

参考:吸水・吸汗性素材|J-STAGE

締め付けが少なくゆったりしたサイズを選ぶ

靴下の締め付けは、血流を妨げる大きな原因です。

特に、足首やふくらはぎのゴム部分がきついと、血液循環が滞り、むくみや冷えを引き起こすと考えられます。

できれば、くちゴムがないタイプを選ぶようにしましょう。

ゴムがなくても脱げにくい設計の靴下や、ゆったりとしたフィット感の靴下を選ぶと良いですね。

寝る前に脱げる・レッグウォーマータイプを選ぶ

レッグウォーマータイプや、2WAYで使える就寝専用ソックスを利用するのもおすすめです。

レッグウォーマーは、つま先が開いているため、足首を温めながらも足先からの熱放散を妨げない構造になっています。

つまり、「温める」と「放熱する」を両立できるのです。

また、入眠時はソックスとして履き、睡眠中は自然に脱げてレッグウォーマーになる2WAYタイプも販売されています。

このタイプなら、入眠時の冷えを防ぎつつ、睡眠中の熱放散も確保できます。

「どうしても靴下が必要」という方は、このようなタイプを選ぶことで、睡眠の質を保ちながら足の冷えにも対処できるでしょう。

睡眠の質を高める!寝る時におすすめの靴下3選

睡眠の質を高める!寝る時におすすめの靴下3選

ここでは実際にどんな靴下を選べば良いのか、具体的な商品を3つご紹介します。

①つま先が開いているレッグウォーマータイプ

岡本株式会社の「おやすみスイッチ」は、足首を温めながらも熱放散を妨げないレッグウォーマータイプです。

この商品は、足首をしっかり温めつつ、つま先が開いているため、入眠時に必要な熱放散を確保できます

さらに、くちゴムなしで脱ぎやすい設計になっており、靴下としてもレッグウォーマーとしても使える2WAY仕様です。

参考:おやすみスイッチ|岡本株式会社

②天然素材(シルク・コットン)の締め付けない靴下

吸湿性と放湿性に優れた天然素材で、蒸れにくく快適な睡眠をサポートするのが、シルクやコットン素材の靴下です。

Body Hintsでは、天然素材にこだわった就寝用靴下が紹介されています。

シルクやオーガニックコットンを使用した靴下は、肌に優しく保湿効果もあるため、冬場の乾燥対策にも役立ちます。

肌が敏感な方や、自然素材にこだわりたい方におすすめです。

参考:天然素材の靴下|Body Hints

③脱ぎやすい・2WAYで使える就寝専用ソックス

入眠時はソックスとして、睡眠中はレッグウォーマーとして機能する2WAYタイプも人気です。

グンゼの「おやすみソックス」は、くちゴムなしでおやすみ中に脱ぎやすい設計になっています。

つま先が開閉構造になっているため、足先が蒸れにくく睡眠中の熱放散を妨げません

「靴下を履いたまま寝てしまう」という方でも、この設計なら睡眠の質を下げにくいでしょう。

機能性とデザイン性を両立した、就寝専用の靴下です。

参考:おやすみソックス|グンゼ

寒くて眠れない時の靴下以外の解決策

寒くて眠れない時の靴下以外の解決策

靴下以外にも、足の冷えを解消し、睡眠の質を高める方法はあります。

ここでは、科学的根拠に基づいた効果的な対策を4つご紹介します。

就寝1〜2時間前の入浴で深部体温をコントロールする

入浴は睡眠の質を高める有効な手段の1つです。

特に就寝の1〜2時間前に入浴することで、深部体温のリズムを整え、スムーズな入眠を促せます

入浴すると一時的に深部体温が上がりますが、その後、体は元の温度に戻そうとして放熱を始めます。

この放熱のタイミングが入眠時刻と重なることで、自然な眠気が訪れるのです。

また、眠りと入浴に関する海外の研究によると、推奨される入浴条件は以下のように報告されています。

  • 温度:40〜42℃
  • 時間:最低でも10分以上
  • 最適なタイミング:就寝の1〜2時間前

Association between before-bedtime hot-tub bathing and sleep quality in real-life settings among community-dwelling older adults|Sleep Health

レッグウォーマーで足首を温める

レッグウォーマーは、靴下のデメリットを回避しながら、足を温められる優れたアイテムです。

つま先が開いているため、足先からの熱放散を妨げず、同時に足首周辺をしっかり温められます。

足首には太い血管が通っているため、ここを温めることで全身の血行が良くなり、足先まで血液が届きやすくなります。

選ぶ際は、締め付けの少ないタイプを選びましょう。

ゴムがきついと血流を妨げてしまうため、ゆったりとしたフィット感のものがおすすめです。

寝る前のストレッチで血行を促進する

寝る前の軽いストレッチは、血流を促進し、足先まで温かい血液を届ける効果があります。

特に、ふくらはぎや太ももを伸ばすストレッチは、下半身の血行を良くするのに効果的です。

血流が増えることで、足先がポカポカと温まり、冷えを感じにくくなります。

さらに、ストレッチには副交感神経を優位にする効果もあります。

副交感神経が優位になると、体はリラックス状態になり、自然な眠気が訪れやすくなるのです。

筋力トレーニングと睡眠の関係をまとめた海外の調査によると、適度な運動が睡眠の質を向上させることが報告されています。

激しい運動ではなく、軽いストレッチ程度でも十分な効果が期待できるということです。

参考:The effect of resistance exercise on sleep: A systematic review of randomized controlled trials|PubMed

アレックス先生
アレックス先生

もう1つの方法として、「マジックバッグ」や湯たんぽを使って足元を温めるのもおすすめです。

マジックバッグとは、電子レンジで温められる豆袋のような温熱グッズで、湯たんぽと同じように就寝時の保温に役立ちます。

使い方は簡単で、マジックバッグ(または湯たんぽ)を温めたら布団の中に入れ、足元に挟むように置いてください。

足先が温まったら、脇に移動させるか、そのまま自然に冷めるのを待てばOKです。

マグネシウムの摂取で睡眠の質を高める

2025年に実施された研究では、マグネシウムの睡眠への作用メカニズムが詳しく解説されています。

  • GABA受容体作動薬として神経の興奮を抑制する
  • 興奮性神経伝達を減少させ、リラックス状態を促す
  • 深い睡眠をサポートする
  • コルチゾール(ストレスホルモン)を低下させ、メラトニン(睡眠ホルモン)を増加させる
  • 概日リズムを調節し、自然な睡眠サイクルをサポートする

つまり、マグネシウムは一時的な対処療法ではなく、睡眠の質を根本から改善する可能性があると言えるでしょう。

The Mechanisms of Magnesium in Sleep Disorders|Nature and Science of Sleep

睡眠の質を高める以外にも、マグネシウムにはさまざまな効果が期待できます。

詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

マグネシウムの効果とは?体に効く理由と効率的な3つの摂取方法を完全解説 マグネシウムの効果とは?体に効く理由と効率的な3つの摂取方法を完全解説

寝る時の靴下に関するよくある質問

マグネシウム不足によるかゆみを改善する方法3選

最後に、靴下と睡眠に関するよくある質問について回答していきます。

Q1. 靴下を履いて寝るのがダメな理由は?

主な理由は、足先からの熱放散が妨げられるためです。

人間の体は入眠時に深部体温を下げることでスムーズに眠りに入りますが、靴下を履いているとこの放熱ができません。

その結果、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりする可能性があります。

ただし、入眠時のみ靴下を履いて布団に入る際に脱ぐなど、工夫次第でデメリットを最小限に抑えることは可能です

Q2. 5本指ソックスなら履いて寝ても大丈夫ですか?

5本指ソックスも、指先に熱がこもりやすいため就寝時にはおすすめできません

日中の使用には快適ですが、睡眠時は通常の靴下と同様に足先からの熱放散を妨げてしまいます。

どうしても冷えが気になる場合は、入眠時のみ履いて布団に入る際には脱ぐか、つま先が開いているレッグウォーマーに切り替えましう。

  Q3. 冷え性を根本的に改善する方法はありますか?

冷え性を根本から改善するには、一時的な対策だけでなく、長期的な体づくりが重要です。

運動習慣で基礎代謝を上げる、入浴で血行を促進する、マグネシウムなどのミネラルを適切に摂取することで、体質レベルでの改善が期待できます。

マグネシウムは血管を拡張させ、血流を促進し、健康維持に役立つとされています。

一時的な対策だけでなく、長期的な体づくりを 続ける ことで、靴下に頼らなくても快適に眠れる体を目指せるでしょう。

まとめ|寝る前の正しいケアで身体を温めて睡眠の質を維持しよう

まとめ|寝る前の正しいケアで身体を温めて睡眠の質を維持しよう

寝る時に靴下を履くことは、深部体温を下げる妨げになり、睡眠の質を低下させる可能性があります。

どうしても足が冷えて眠れない場合は、天然素材のゆったりした靴下やレッグウォーマーを選び、入眠後は脱げるようにしましょう。

つま先が開いているタイプなら、足首を温めながらも熱放散を妨げないため、睡眠の質を保ちやすくなります。

より効果的な対策は、就寝1〜2時間前の入浴やストレッチなどで血行を促進することです。

これらの方法は、体が本来持っている体温調節機能を活かしながら、自然な入眠をサポートします。

そして根本的な睡眠の質の向上には、マグネシウムを摂取することも有効な手立てとなるでしょう。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、質の良い睡眠で健康な体とメンタルを維持していきましょう。