睡眠時間は5時間で足りる?健康への影響と理想の睡眠時間

睡眠時間は5時間で足りる?健康への影響と理想の睡眠時間

多忙な現代において、働く時間や自分の時間を確保するために、睡眠時間を削っている人は多いでしょう。

特に日本では、忙しさを理由に短時間睡眠が常態化している人が多いとされており、5時間睡眠が当たり前になっているケースも見受けられます。

しかし、睡眠は単なる休息ではなく、脳や体、心のコンディションを整えるために欠かせない大切な時間です。

睡眠が不足すると、自覚症状がなくても少しずつ疲労や不調が蓄積している可能性が否定できません。

今回は、5時間睡眠が体に与える影響や健康リスク、理想とされる睡眠時間について、科学的な視点を交えながらわかりやすく解説します。

5時間睡眠は健康リスクが高い可能性がある

5時間睡眠は健康リスクが高い可能性がある

5時間睡眠を習慣的に続けていると、慢性的な睡眠不足の状態に陥っている可能性が高いといえます。

この不足分は一晩ごとに解消されるものではなく、少しずつ積み重なっていき、「睡眠負債」と呼ばれる状態を引き起こします。

睡眠負債とは、スタンフォード大学の睡眠医学研究者ウィリアム・デメント氏が提唱した概念で、十分な睡眠が取れない状態が続くことで、借金のように身体へ負担が蓄積していくことを指します。

一般的に成人には7時間以上の睡眠が推奨されているため、5時間睡眠では毎日2時間前後の不足が生じる計算になります。

忙しい日常の中では見過ごされがちですが、まずはこの「睡眠不足が積み重なる」という視点を持つことが大切です。

ここからは5時間睡眠のリスクについて解説していきます。

出典:睡眠負債|一般社団法人 日本リカバリー協会

深い睡眠が十分にとれない

人は眠りに入ると、まず浅いノンレム睡眠のステージ1から始まり、ステージ2、ステージ3へと徐々に深い眠りへ移行します。

その後、再び浅い睡眠に戻り、最初のレム睡眠が訪れます。

こうしたノンレム睡眠とレム睡眠が一対となった「睡眠単位」は、通常90〜120分ほどの周期で、ひと晩に3〜6回繰り返されるとされています。

睡眠の前半には深いノンレム睡眠が多く、朝方に近づくにつれてレム睡眠の割合が増えていくのが特徴です。

このような睡眠構造を踏まえると、5時間という短い睡眠時間では、睡眠単位の回数そのものが少なくなり、深いノンレム睡眠の量も不足しがちになります。

なお、ノンレム睡眠には、脳と身体の休息や修復、疲労回復、免疫機能の維持、ストレスからの回復、記憶の定着など、健康維持に欠かせない役割があると考えられています。

睡眠時間が慢性的に短い状態が続くと、これらの働きが十分に行われず、朝起きても疲れが抜けていなかったり、日中にだるさを感じたりといった状態に陥りやすくなるのです。

参考サイト:レム睡眠とノンレム睡眠とは?違いや睡眠のサイクルを知ってより良い睡眠につなげよう|アリナミン製薬

脳のパフォーマンスが低下する

5時間睡眠が続き、睡眠負債が蓄積していくと、脳のパフォーマンスにも少しずつ影響が現れやすくなります。

代表的なのが、日中の強い眠気や集中力の低下です。

仕事や勉強に取り組んでいても注意が散漫になりやすく、ミスが増えたり、作業効率が落ちたりするといった症状が現れやすくなります。

また、睡眠中は特にノンレム睡眠とレム睡眠が適切に繰り返されることで、日中に得た情報や経験が整理され、長期記憶として定着すると考えられています。

しかし睡眠時間が短い状態が続くと、この記憶の整理が十分に行われず、物忘れが増えたり覚えたことが頭に残りにくかったりと感じる場面が増えていきます。

さらに、睡眠不足は感情のコントロールにも影響し、些細なことでイライラしたり、不安感が強まったり、気分の落ち込みを感じやすくなる傾向があります。

このように、睡眠負債は自覚しにくい形で脳の働きを低下させ、日常生活の質そのものに影響を及ぼす可能性があるのです。

参考サイト:5時間睡眠を続けるとどうなる?ショートスリーパーの特徴や適切な睡眠時間について解説|日本橋西川LAB

健康リスクが高まりやすい

厚生労働省の情報によると、長時間労働や夜型生活による睡眠不足、不規則な睡眠リズム、不眠症や睡眠時無呼吸症候群といった睡眠障害は、生活習慣病の発症リスクを高め、症状を悪化させる要因になることがわかっています。

特に、慢性的な睡眠不足の状態にある人は、糖尿病や高血圧といった生活習慣病にかかりやすくなる傾向があります。

睡眠中には、血糖値や血圧、ホルモン分泌のバランスを整える働きが行われていますが、睡眠時間が不足するとこれらの調整機能が乱れやすくなります。

その結果、インスリンの働きが低下し、血糖コントロールが難しくなるなど、体への負担が徐々に蓄積されていくのです。

さらに、睡眠不足は心臓や血管にも影響を及ぼします。

たとえば狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった重篤な循環器疾患は、睡眠不足との関連性が指摘されており、短時間睡眠が長期間続くことでリスクが高まる可能性があるとされています。

自覚症状がほとんどないまま進行することも多いため、「まだ若いから大丈夫」「今は忙しいだけ」と軽視してしまいがちなのも問題です。

出典:睡眠と生活習慣病との深い関係|厚生労働省

アレックス先生
アレックス先生

ビジネスにおいては、「過労状態ではパフォーマンスが低下しやすい」と考えるのが、先進国におけるグローバルスタンダードです。

アジアの多くの国々では、「忙しくしていること=美徳」と捉えられがちですが、仕事の質を主軸に考えたとき、6〜7時間の高品質な仕事と、9〜10時間かけて行った低品質な仕事、どちらの方が価値が高いでしょうか。

睡眠もこの問い深く関わっています。
睡眠負債が蓄積すると、仕事の質が低下し、生活の質も落ち、ストレスや病気への耐性も弱まっていきます。その結果、生産性の低下や従業員の不満へとつながります。最終的には、自分自身のニーズを満たすことが、他者(職場、家族、友人)のニーズに応えるための最善手であり、自分自身のニーズを満たす責任は個々にあると考えるのが健全でしょう。

成人の理想の睡眠時間

成人の理想の睡眠時間

睡眠時間には個人差があり、遺伝的要素や年齢、性別、一日の活動量、季節や生活環境などによっても適切な長さが異なります。

そのため「何時間寝るのが正解」という絶対的な答えはありません。

しかし、多くの研究結果を総合すると、成人にとってはおおむね7〜8時間の睡眠が、心身の健康を保つ上で望ましいとされています。

実際に、110万人以上の男女を対象に約6年間追跡した米国の大規模研究では、睡眠時間が7時間の人が最も死亡率が低く、長寿である傾向が示されました。

一方で、睡眠時間が短すぎても、逆に長すぎても、健康リスクが高まることがわかっています。

睡眠は「少なければ足りない」「多ければ安心」という単純なものではなく、適切なバランスが重要です。

日本人は睡眠時間が少ない

日本人の睡眠時間は、世界的に見ても短い傾向にあることが知られています。

仕事を最優先にする価値観や長時間労働が根付きやすい国民性に加え、経済的な不安や人手不足による過労など、さまざまな社会的背景が影響していると考えられます。

「忙しいのは仕方がない」「寝る時間を削るのは当たり前」といった意識が、無意識のうちに睡眠不足を常態化させているケースも少なくありません。

実際に、経済協力開発機構が発表した国際比較データによると、日本人の平均睡眠時間は先進国の中でももっとも短い水準にあることがわかります。

経済協力開発機構が公表した統計によると、日本人の平均睡眠時間は先進国の中でももっとも短い水準にあり、他国と比べて1時間以上短いというデータもあります。

以下はその詳細をまとめた表です。

順位(睡眠時間が長い順)国名平均睡眠時間
1位南アフリカ9:13
2位中国9:01
3位米国8:51
4位エストニア8:50
5位インド8:48
6位ニュージーランド8:46
7位カナダ8:40
8位ルクセンブルク8:38
9位スペイン8:35
10位トルコ8:34
11位イタリア8:33
12位フランス8:32
12位ベルギー8:32
12位オーストラリア8:32
12位ラトビア8:32
13位ポーランド8:28
13位フィンランド8:28
13位英国8:28
14位ハンガリー8:25
14位ポルトガル8:25
15位リトアニア8:23
16位オランダ8:22
17位スロベニア8:21
18位ギリシャ8:20
19位メキシコ8:18
19位ドイツ8:18
19位オーストリア8:18
20位ノルウェー8:12
21位アイルランド8:11
22位デンマーク8:08
23位スウェーデン8:02
24位韓国7:51
25位日本7:22

出典:理想の睡眠時間は? 5時間で足りている? 足りていない?|朝日新聞 Reライフ.net

上記の通り、先進国を中心にした世界33カ国の中で日本の睡眠時間はもっとも短く、1日あたり442分(7時間22分)でした。

他国と比べて1時間以上短いという結果も示されており、日本では慢性的な睡眠不足が社会全体の課題になっていることがうかがえます。

また、日本人は睡眠に必要な栄養素の摂取量が不足しやすい点も指摘されています。

特に、神経の興奮を抑え、リラックスや睡眠の質に関わるマグネシウムは、現代の食生活では不足しがちな栄養素のひとつです。

外食や加工食品が増えることで、知らず知らずのうちにミネラル摂取量が減っている人も多いでしょう。

こうした社会的要因や生活習慣、栄養状態が重なり、日本人は「寝不足が当たり前」の環境に置かれやすくなっています。

まずは日本人の睡眠時間が少ないという現状を知り、自分自身の生活を振り返ることが、睡眠習慣改善への第一歩です。

熟睡するための睡眠法│寝る前にリラックスする5つのテクニック 熟睡するための睡眠法│寝る前にリラックスする5つのテクニック

参考サイト:理想の睡眠時間は? 5時間で足りている? 足りていない?|朝日新聞 Reライフ.net

5時間睡眠でも平気なタイプ 3つの特徴

5時間睡眠でも平気なタイプ 3つの特徴

ここまで見てきたように、5時間睡眠は多くの人にとって健康リスクが高まりやすいと考えられます。

ただし、すべての人にとって「5時間では睡眠が足りない」わけではありません。

中には、短い睡眠時間でも体調やパフォーマンスを維持できる人が存在するのも事実です。

では、どのような人が「5時間睡眠でも平気」なのでしょうか。

3つの主な特徴について解説します。

1.先天的に睡眠時間が短い

5時間睡眠でも心身に大きな支障が出にくい人の中には、先天的に必要な睡眠時間が短い体質を持つ人がいます。

いわゆる「ショートスリーパー」と呼ばれるタイプで、遺伝的な要因によって、一般的な人よりも短い睡眠時間でも脳や体の回復が十分に行われると考えられています。

このタイプの人は、平日も休日も睡眠時間が大きく変わらず、無理に寝だめをしなくても自然に目が覚めます。

また、睡眠時間が短くても日中の強い眠気を感じにくく、集中力や判断力が安定しているのが特徴です。

「頑張って起きている」という感覚ではなく、自然なリズムとして短時間睡眠が成り立っている点が大きな特徴といえるでしょう。

2.パフォーマンスに支障がない

ショートスリーパーのもうひとつの特徴として、日常生活や仕事においてパフォーマンスの低下が見られない点があげられます。

このタイプは、仕事中にぼんやりしたり、ミスが増えたりすることが少なく、会話や作業のスピードも普段通りです。

また、記憶力の低下や思考の鈍さを自覚することもほとんどなく、短時間睡眠であっても本来の能力を発揮できていると感じやすい傾向があります。

3.健康に影響していない

血圧や血糖値などの健康診断の数値が安定しており、医師から睡眠不足を指摘されたことがない場合、睡眠時間が健康へ影響している可能性が比較的少ないと考えられます。

一方で、本人が「元気なつもり」でいても、慢性的な肩こりや頭痛、胃腸の不調、肌荒れなど、軽微な不調が続いている場合は注意が必要です。

これらは睡眠不足が原因となっているケースも多く、気付かないうちに体へ負担がかかっているサインである可能性があります。

睡眠負債チェックリスト

睡眠負債チェックリスト

睡眠負債は、気付かないうちに蓄積していくのが特徴です。

そのため「自分はまだ大丈夫」「そこまで眠れていないわけではない」と思っていても、実際には体や脳が限界に近づいているケースも珍しくありません。

以下のチェックリストは、現在の睡眠状態や生活習慣を客観的に振り返るための目安です。

当てはまる項目がいくつあるかを確認しながら、自分がどの程度「睡眠負債」を抱えている可能性があるのかをチェックしてみましょう。

  • 布団に入ってもなかなか眠れず、30分以上経つとついスマホを見てしまう。
  • 日中に強い眠気を感じることがよくある。
  • 朝起きたときに疲れが残っており、すっきり目覚められない日が続いている。
  • 夜中に何度も目が覚め、まとまった睡眠がとれていないと感じる。
  • 平日は仕事や用事の影響で、睡眠時間が6時間未満になる日が多い。
  • 寝る直前までスマホやパソコンを見る習慣がある。
  • 眠るために睡眠薬や睡眠導入剤を習慣的に使用している。
  • コーヒーやエナジードリンクなど、カフェインを多く含む飲み物を頻繁に飲んでいる。
  • 朝は目覚ましに頼らないと起きられず、自然に目が覚めることがほとんどない。
  • 休日になると平日より2時間以上長く寝てしまい、いわゆる「寝だめ」をしている。
  • 毎日の就寝時間や起床時間が一定せず、睡眠リズムが安定していない。
  • ストレスを感じやすく、慢性的な不安感を抱えている。
  • 仕事の時間が不規則で、夜勤などにより生活リズムが乱れやすい。
  • 就寝前にハードな運動をすることがよくある。
  • いびきが大きい、または睡眠時無呼吸症候群と診断されたことがある。
診断結果
0〜3個

現時点では、睡眠負債はあまり蓄積していない状態と考えられます。

今の生活リズムを大切にしながら、引き続き良質な睡眠習慣を意識していきましょう。

4〜7個

睡眠負債が少しずつ溜まり始めている可能性があります。

就寝前の過ごし方を見直すなど、睡眠の質を高める工夫を取り入れていくことがおすすめです。

8〜11個

睡眠負債がかなり蓄積している状態と考えられます。

体や心に不調が現れる前に、生活習慣や睡眠環境を見直し、早めに改善に取り組みましょう。

12〜15個

深刻な睡眠負債が疑われる状態です。

日常生活への影響が大きくなる前に、医療機関や睡眠の専門家に相談することも検討してみてください。

5時間睡眠の注意点

5時間睡眠の注意点

本当は5時間では睡眠時間が足りないものの、都合によりそれ以上の睡眠時間を確保するのが難しい人もいるでしょう。

あるいは、中には「自分は5時間睡眠で大丈夫」と自己判断しているケースもあるはずです。

しかし、短時間睡眠は日中のパフォーマンスだけでなく、今後の健康にも影響を与える可能性があるので注意が必要です。

5時間睡眠を続けている人は、以下の可能性を考慮して、今後の睡眠習慣を見直してみるのがおすすめです。

  • 睡眠負債を自覚していない
  • 「5時間睡眠が当たり前」と思い込んでいる
  • 生活習慣を改善する必要性を自覚していない

思い当たるところがないか、一つずつチェックしていきましょう。

睡眠負債を自覚していない

慢性的な睡眠不足は、急激な体調不良として現れることが少なく、徐々に心身へ影響を及ぼすため、自覚しにくいのが特徴です。

特に注意したいのが、「忙しいから」「昔から睡眠時間が短いから」といった理由で短時間睡眠を続けている場合です。

こういったケースでは、知らず知らずのうちに睡眠負債を溜め込んでいる可能性が高いので注意が必要です。

さらに厄介なのは、人は自分の不調に慣れてしまいがちな点です。

集中力の低下や判断力の鈍り、慢性的な疲労感があっても、それが通常の状態だと錯覚し、「まだ大丈夫」「何とか回っている」と思い込んでしまいやすいのです。

睡眠負債は、気付いたときにはすでに心身への負担が大きくなっていることがあるので、一度立ち止まって自分自身の状態や状況を客観的に判断することが大切です。

参考サイト:5時間睡眠を続けるとどうなる?ショートスリーパーの特徴や適切な睡眠時間について解説|日本橋西川LAB

「5時間睡眠が当たり前」と思い込んでいる

多忙な現代社会の中、睡眠が不足しがちな現状に慣れてしまうと、本来は足りていない睡眠時間を「自分には十分だ」と思い込んでしまいやすいものです。

「5時間睡眠が当たり前」という思い込みを一度手放し、自分にとって無理のない睡眠時間はどれくらいなのかを見直すことが、健康を守るための第一歩といえます。

生活習慣を改善する必要性を自覚していない

睡眠と生活習慣は密接な関係にあります。

睡眠の質の低下が生活習慣の乱れにつながることもあれば、生活習慣の乱れが睡眠の質を低下させることもあります。

特に近年は、日本人のいわゆる隠れ栄養失調が増えていることが指摘されています。

特に日本は必須ミネラルのひとつであるマグネシウムが不足しやすい土壌であることに加え、外食や加工食品中心の食生活など、マグネシウムが不足しやすい食事環境が当たり前になっています。

適切な睡眠時間を確保したり、睡眠でコンディションを整えたりするには、睡眠時間だけでなく食事内容や生活リズム、ストレス対策などにも目を向ける必要があります。

【24選】マグネシウムを豊富に含む食品ランキング|効率的な摂取方法&簡単献立例

なお、日々の暮らしの中でマグネシウムを補うには、エプソムソルトなどを活用したマグネシウム風呂も有効です。

リラックスできる環境に配慮した入浴習慣は、ストレスや心身の緊張をほぐすのにもおすすめです。

関連記事:マグネシウム風呂の効果とは?疲労回復・美肌を目指す健康入浴法

5時間睡眠の危険サイン

5時間睡眠の危険サイン

以下の症状は、睡眠不足により体が悲鳴をあげているサインかもしれません。

当てはまる項目がないかセルフチェックしてみましょう。

  1. 慢性的な疲労・倦怠感
  2. 免疫力の低下
  3. 肥満や糖尿病
  4. 高血圧・心疾患
  5. メンタル不調
  6. 肌荒れ
  7. 認知機能の低下

1. 慢性的な疲労・倦怠感

十分に寝ているつもりでも、朝起きた瞬間から体が重く感じたり、日中も常にだるさを抱えていたりする場合は、睡眠による回復が追いついていない可能性があります。

特に注意したいのは、疲労感が慢性化すると、それが当たり前の感覚になってしまう点です。

「昔からこんなもの」「年齢のせい」と見過ごしてしまいがちですが、実際には睡眠不足が大きく関係している可能性があります。

2. 免疫力の低下

睡眠不足の状態では免疫細胞の働きが弱まり、風邪や感染症にかかりやすくなることが知られています。

「最近、以前より風邪をひきやすくなった」「回復までに時間がかかると感じるようになった」と感じる場合、睡眠不足が影響している可能性も考えられます。

また、免疫力の低下は感染症だけでなく、アレルギー症状や持病の悪化などの原因にもなるので注意が必要です。

3. 肥満や糖尿病

睡眠不足は、食欲や血糖コントロールに関わるホルモンのバランスを崩しやすく、肥満や糖尿病のリスクを高める要因になると考えられています。

また、睡眠不足はインスリンの働きを低下させ、血糖値を下げにくい状態を招くことがあります。

これが長期間続くと、糖尿病の発症や悪化につながる可能性も否定できません。

4. 高血圧・心疾患

睡眠不足は高血圧のリスクを高めると考えられています。

高血圧の状態が続くと血管に常に負荷がかかり、動脈硬化が進みやすくなり、狭心症や心筋梗塞といった心疾患のリスクを高める可能性があります。

また、睡眠不足はストレスホルモンの分泌を増やし、心拍数や血圧を上昇させやすくする側面もあります。

高血圧や心疾患は、自覚症状が乏しいまま進行することも多いため、慎重に対策したいところです。

5. メンタル不調

些細なことでイライラしやすくなったり、不安感が強まったり、気分が落ち込みやすくなったりする場合は、睡眠不足が影響しているかもしれません。

メンタルの不調は、本人が気合いや根性で乗り切ろうとしてしまいがちですが、実際には睡眠不足が背景にあるケースも多いものです。

気分の落ち込みや不安感が続いている場合は、睡眠時間や睡眠の質を見直してみましょう。

6. 肌荒れ

睡眠中は肌のターンオーバーが促され、日中に受けたダメージの修復が行われる重要な時間です。

しかし、睡眠時間が不足すると、この修復が十分に行われず、肌荒れを引き起こしやすくなります。

特に、寝不足の状態では、肌の生まれ変わりのリズムが乱れやすく、乾燥やくすみ、ニキビなどのトラブルが目立つようになることがあります。

また、睡眠不足はホルモンバランスの乱れを招き、皮脂分泌が過剰になったり、炎症が起こりやすくなったりするのも特徴です。

その結果、肌トラブルが長引いたり、治りにくくなったりするといったトラブルが起こることもあります。

7. 認知機能の低下

「物忘れが増えた」「話の内容が頭に入ってこない」「考えがまとまらない」といった認知機能の低下が、睡眠不足により生じる場合があります。

また、注意力が散漫になり、うっかりミスや判断ミスが増えるのも、睡眠不足による影響のひとつです。

認知機能の低下は加齢だけが原因とは限りません。

5時間睡眠が続いている中で、思考力や集中力の衰えを感じる場合は、脳が十分な休息を求めているサインと捉えるのが賢明です。

まとめ|睡眠は「量」より「質」が大切

まとめ|睡眠は「量」より「質」が大切

睡眠において大切なのは、単に何時間眠ったかという「量」だけではなく、どれだけ深く、質の高い睡眠がとれているかという点です。

一般的に推奨されている睡眠時間を確保していても、夜中に何度も目が覚めたり、浅い眠りが続いたりすると、脳や体は十分に回復できません。

結果として、知らないうちに睡眠負債が蓄積してしまうこともあります。

質の高い睡眠には、深いノンレム睡眠とレム睡眠がバランスよく繰り返されることが重要だと考えられています。

このリズムが整うことで、脳と身体の疲労回復、記憶の定着、免疫機能の維持などがスムーズに行われます。

睡眠時間を延ばすことだけに意識を向けるのではなく、眠りの質を高める視点を併せ持つと、より良い睡眠習慣を実現しやすくなるでしょう。

5時間睡眠が当たり前になっている人こそ、一度立ち止まり、日々の睡眠が本当に足りているのかを振り返ってみてはいかがでしょうか。

参考サイト:5時間睡眠を続けるとどうなる?ショートスリーパーの特徴や適切な睡眠時間について解説|日本橋西川LAB