「健康のために栄養バランスを意識したい」と思っていても、忙しい毎日の中ですべての栄養素をきちんと摂るのはなかなか難しいですよね。
特にマグネシウムは、現代の食生活では不足しやすい栄養素の一つといわれています。
マグネシウムは、体内のさまざまな酵素反応や代謝、筋肉・神経の働きに関わる重要なミネラル。
にもかかわらず、加工食品の摂取が増えた現代では、日々の食事だけで十分な量を摂取できていないケースもあります。
そこで注目したいのが、「お菓子でマグネシウムを取り入れる」という選択肢です。
意外に思えるかもしれませんが、ナッツや豆、全粒穀物などを使ったお菓子には、マグネシウムを含むものが多くあります。
選び方次第で、おやつも“ちょっとした栄養補給”のチャンスになるのです。
今回は、マグネシウムを比較的多く含むお菓子を、含有量の多い順に15種類ご紹介します。
「甘いものは楽しみたいけど、体にも気を使いたい」という方にとって、無理なく取り入れられる健康習慣のヒントになれば幸いです。

本記事のリストにあるお菓子の中でも、上位にあるものは特に効果が高く、マグネシウムや食物繊維が豊富に含まれているのが特徴です。
ただし注意したいのは、焼き菓子などの加工品には多くの場合、砂糖や塩分、添加物が加えられているという点です。これは甘味料入りヨーグルトなどにも同じことが言えます。
また、記事内でも触れていますが、間食は午後2時〜4時頃までにとどめ、夜7時以降はできるだけ控えるようにしましょう。
マグネシウムが摂れるおすすめお菓子15選
それではさっそく、マグネシウムを比較的多く含むお菓子を、含有量の多い順に見ていきましょう。
いずれも市販で手に入りやすく、日常の間食にも取り入れやすいものばかりです。
ご自分のライフスタイルに合ったおやつ選びの参考にしてみてください。
1.かぼちゃの種(530mg/100gあたり)

かぼちゃの種は、100gあたり約530mgものマグネシウムを含む、非常に栄養価の高い食品です。
ナッツ類と同様に脂質が多めでエネルギー量もありますが、その分、満足感も得やすく、少量でもしっかり“食べた感”があるのが特徴。
香ばしくローストされたかぼちゃの種は、そのまま食べるのはもちろん、グラノーラやヨーグルトのトッピング、サラダのアクセントとしても活用できます。
食感も楽しめるため、スナック感覚で食べやすく、日常の間食に自然に取り入れやすいのが特徴です。
砕いてケークサレに混ぜたりパッタイ(タイ風焼きそば)に振りかけたり、ステーキにまぶしたりなど、日ごろの食事にも積極的に取り入れたいですね。
また、マグネシウムだけでなく、鉄分や亜鉛などのミネラル、良質な脂質も含まれている点も魅力。
無塩・無油タイプを選べば、塩分や余分な油の摂取を控えたい方にも安心です。
食べ過ぎには注意が必要ですが、自然素材のおやつとして、手軽に栄養バランスを意識したい方にぴったりの食材といえるでしょう。
2.ひまわりの種(390mg/100gあたり)

ひまわりの種も、100gあたり約390mgのマグネシウムを含む、栄養価の高い種実類の一つです。
かぼちゃの種同様、小さな見た目からは想像できないほど多くの栄養素が詰まっており、間食や料理のトッピングとしても人気があります。
ローストしたひまわりの種は、香ばしい風味とカリッとした食感が特徴で、そのままスナック感覚で楽しめるだけでなく、サラダやパン、シリアルなどに加えても相性抜群。
無塩タイプを選べば塩分の摂取を抑えられるので、日常的に取り入れやすくなります。
マグネシウムに加え、ビタミンEや鉄分、良質な脂質、食物繊維も含まれており、バランスよく栄養補給したい方にうれしい食材です。
ただし、カロリーは比較的高めなので、一度にたくさん食べるのではなく、少量をよく噛んで味わうのがポイント。
手軽に栄養を意識したい方におすすめのおやつ素材です。
3.チアシード(360mg/100gあたり)

チアシードは、100gあたり約360mgのマグネシウムを含む小さな種子で、スーパーフードとしても広く知られています。
食物繊維や植物性たんぱく質も含まれており、日々の食生活に手軽に栄養を取り入れたい方に人気の食材です。
水分を吸収するとゼリー状に膨らむ性質があり、ドリンクやヨーグルト、スムージー、プディングなどに加えることで、独特のプルプルとした食感を楽しめます。
食べごたえがあるため少量でも満足感を得やすく、間食や朝食のサポートにもぴったり。
マグネシウム以外にも、鉄分、カルシウム、オメガ3脂肪酸などさまざまな栄養素が含まれており、栄養バランスを整えたい時に重宝します。
味にクセがなく、他の食材との相性が良いため、飽きずに続けやすいのもメリット。
使用量の目安はティースプーン1~2杯程度で十分とされており、水分と一緒に摂ることで食べやすくなります。
4.高カカオチョコレート(315mg/100gあたり)

高カカオチョコレートは、カカオ分70%以上のビタータイプを中心に、100gあたり約315mgのマグネシウムを含んでいます。
カカオ豆そのものが栄養価の高い素材で、マグネシウム以外にもポリフェノールや鉄分、食物繊維などを含んでいるのが特徴です。
ほろ苦い風味と控えめな甘さは、大人のおやつとして人気があり、満足感が得られやすいため少量でも十分に満たされるという声も。
市販の高カカオチョコレートは個包装のものも多く、食べ過ぎを防ぎながら手軽に取り入れやすいのもメリットです。
カカオ含有量が高い製品ほどマグネシウム含有量も高くなる傾向があるため、選ぶ際は成分表示を確認するのがおすすめ。
また、甘さ控えめなタイプは血糖の急激な上昇を抑えたい方にも適しており、日々のおやつ習慣を見直す際の候補に加えられます。
ただし、チョコレートは脂質とカロリーも比較的高いため、食べる量やタイミングには注意しながら楽しみましょう。
5.素焼きアーモンド(310mg/100gあたり)

アーモンドは、ナッツ類の中でもマグネシウムの含有量が比較的高く、100gあたり約310mgを含む食品として知られています。
特に「素焼きタイプ」は、食塩や油を加えずにローストされたもので、自然な風味と香ばしさを楽しみながら余計な添加物を避けられる点がポイント。
アーモンドにはマグネシウムのほか、ビタミンE、食物繊維、カルシウム、良質な脂質(オレイン酸など)も含まれており、栄養バランスを意識したい方にとって日常的に取り入れやすい食品の一つです。
噛みごたえがあり、少量でも満足感を得られるため、間食としても重宝されます。
無理なく「ちょっとつまめる健康習慣」として続けやすいのもメリットといえるでしょう。
小分けにされたパックを選べば、持ち運びや食べ過ぎ防止にも役立ちます。
食事の合間や仕事中の軽食として、手軽に栄養を取り入れたい時におすすめです。
6.大豆チップス/ロースト大豆(284mg/100gあたり)

大豆をベースにしたスナック類は、マグネシウムをはじめとする栄養素を手軽に摂取できる食品の一つです。
100gあたり約284mgのマグネシウムを含んでおり、植物性たんぱく質や食物繊維も豊富。
特にロースト大豆や大豆チップスは、スナック感覚で楽しめる上に腹持ちも良く、間食として取り入れやすい点が魅力です。
ロースト大豆は、そのまま食べても香ばしく、サラダや混ぜご飯などにトッピングしても相性抜群。
大豆チップスはポテトチップスなどの代替としても人気があり、カリッとした食感と控えめな味付けで食べ飽きにくいのもポイントです。
また、大豆はマグネシウムのほか、鉄分、カルシウム、イソフラボンなどを含む食材としても知られており、栄養バランスを意識したい時の素材に適しています。
無添加・低塩タイプを選べば、より健康的な間食として活用しやすいでしょう。
小腹が空いた時や、仕事や勉強の合間にサッとつまめる一品としておすすめです。
7.アマランサス(270mg/100gあたり)

アマランサスは「王様の穀物」と呼ばれるほど栄養価が高く、100gあたり約270mgのマグネシウムを含んでいます。
たんぱく質、鉄、カルシウム、食物繊維なども豊富で、バランスよく栄養素を摂取したい方に注目されている穀物の一つです。
小粒でクセが少なく、プチプチとした独特の食感が特徴。
加熱調理が必要ですが、茹でたアマランサスをヨーグルトやスムージーに混ぜたり、クッキーやシリアルバーに加えたりと、おやつ作りにも活用しやすい素材です。
最近ではアマランサスを使った焼き菓子やグラノーラバーなどの市販品も登場しており、手軽に取り入れやすくなっています。
少量でも栄養密度が高いため、意識的に加えるだけで日々の食生活の質を高めるサポートになるでしょう。
加熱時は水をしっかり吸わせることがポイントで、消化しやすくなり、他の食材ともなじみやすくなります。
8.くるみ(150mg/100gあたり)

くるみは、100gあたり約150mgのマグネシウムを含むナッツの一種で、独特のコクと柔らかな食感が特徴です。
脂質が多めですが、その多くは体に嬉しい不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸など)であり、栄養バランスを意識する方に人気です。
マグネシウム以外にも、ビタミンB群や食物繊維、鉄、亜鉛などを含み、間食としてだけでなく、朝食やサラダのトッピング、焼き菓子の材料としても活用しやすい素材です。
軽くローストして香ばしさを引き出すと、より食べやすくなります。
また、小粒で持ち運びやすく、小腹が空いた時にも手軽に食べられるのも魅力の一つでしょう。
甘味料や油を使っていない素焼きタイプを選べば、素材本来の風味と栄養をしっかり味わえます。
カロリーはやや高めなので、数粒を目安にゆっくり噛んで楽しむのがおすすめ。
味・食感ともに満足感があり、間食として自然に取り入れやすい食品といえるでしょう。
9.きなこ(130mg/100gあたり)

きなこは、大豆を炒って粉末状にした伝統的な食品で、100gあたり約130mgのマグネシウムを含んでいます。
植物性たんぱく質や食物繊維、大豆イソフラボンなどもあわせて摂取できるので、健康志向の方には身近な素材の一つではないでしょうか。
そのままでもほんのり甘みと香ばしさがあり、きなこ飴やきなこ棒などの和菓子に使われるほか、牛乳や豆乳、ヨーグルトに混ぜて手軽に取り入れることもできます。
パンやクッキーなどに加えて、おやつとしてのアレンジもしやすいのが特徴です。
また、加工度が低く、素材に近い形で摂れるため、食事や間食にナチュラルな選択をしたい方にもおすすめ。
砂糖と合わせる場合は甘さを控えめにすることで、よりヘルシーなおやつになります。
常温で保存できる上に使い勝手も良いので、家庭に常備しておくと栄養補助として重宝しますよ。
10.全粒粉ビスケット(133mg/100gあたり)

全粒粉ビスケットは、小麦の表皮や胚芽を含んだ「全粒粉」を使用した焼き菓子で、100gあたり約133mgのマグネシウムを含んでいます。
一般的な精製小麦に比べて、マグネシウムや鉄、食物繊維、ビタミンB群などの栄養素を豊富に含んでいるのが特徴です。
香ばしい風味とサクッとした食感があり、自然な甘さで食べやすいため、忙しいときの軽食や間食としても取り入れやすい一品といえるでしょう。
最近では砂糖や油脂を控えめにしたヘルシー志向の商品も増えており、選び方次第で栄養バランスを意識したおやつに変えることができます。
ビスケットタイプのほか、全粒粉を使用したクラッカーやグラノーラバーなども類似の栄養価を持つため、気分やシーンに応じて選べる点も魅力。
食物繊維も同時に摂取できるため、満足感が得られやすく、小腹が空いた時にも適しています。
成分表示を確認しながら、自分の目的に合った商品を選ぶようにしましょう。
11.ドライいちじく(67mg/100gあたり)

ドライいちじくは、自然な甘みと独特のプチプチとした食感が楽しめるフルーツ系おやつで、100gあたり約67mgのマグネシウムを含んでいます。
ミネラルだけでなく、食物繊維や鉄分、カルシウムなども含んでおり、自然素材を活かした間食として人気です。
ドライフルーツの中でも噛みごたえがあるため、少量でも満足感が得られやすく、お菓子代わりに取り入れやすい点が特徴でしょう。
そのまま食べるだけでなく、ヨーグルトにトッピングしたり、グラノーラや焼き菓子に加えたりすることで、手軽に栄養をプラスできます。
無添加タイプや砂糖不使用の製品を選べば、素材本来の甘さを楽しみながら余計な糖分の摂取を控えることができ、よりヘルシーなおやつになります。
また、保存性が高く持ち運びにも便利なため、外出先での間食や小腹満たしにも活用できます。
12.干しあんず(45mg/100gあたり)

干しあんずは、自然な甘さとやわらかな食感が魅力のドライフルーツで、100gあたり約45mgのマグネシウムを含んでいます。
ビタミンAやカリウム、鉄分、食物繊維などもバランスよく含まれており、栄養を意識したいときの間食として活用しやすい食品です。
ほどよい酸味と甘みがあり、そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやシリアルに加えたり、刻んで焼き菓子に混ぜたりと、アレンジの幅も広いのが特徴。
果糖由来の自然な甘さで、少量でも満足感を得やすいため、甘いものを控えたい方にもおすすめです。
市販品を選ぶ際は、砂糖やオイルを添加していない「無添加・無漂白タイプ」を選ぶことで、よりシンプルに素材の味わいと栄養を楽しむことができます。
コンパクトで保存性も高く、携帯用のヘルシーおやつとしても便利。
小腹が空いた時にサッとつまめる手軽さも人気の理由です。
13.アボカドチップス(34mg/100gあたり)

アボカドチップスは、栄養価の高いアボカドを薄くスライスし、乾燥または焼成して作られたスナックで、100gあたり約34mgのマグネシウムを含んでいます。
カリッとした軽やかな食感と、まろやかなコクが特徴で、塩気の効いた味つけのものが多く、おやつやおつまみとして人気があります。
アボカド自体は、マグネシウムのほか、カリウム、ビタミンE、食物繊維、良質な脂質を含んでおり、その栄養価をスナック感覚で手軽に取り入れられる点が魅力。
市販のアボカドチップスはフライタイプとベイクドタイプがあり、脂質やカロリーが気になる方は、ノンフライ・無添加タイプを選ぶとよりヘルシーに楽しめます。
なお、味つけにより塩分が多く含まれていることもあるため、成分表示を確認しながら、少量ずつ取り入れるのがおすすめ。
袋入りで保存性も高く、オフィスや外出先でも手軽に活用できるので、自然素材を使ったチップスとして、味わいと栄養の両立を求める方におすすめです。
14. おからクッキー(33mg/100gあたり)

おからクッキーは、大豆の搾りかすである「おから」を使って作られる焼き菓子で、100gあたり約33mgのマグネシウムを含んでいます。
植物性たんぱく質や食物繊維も豊富で、ヘルシー志向のおやつとして人気です。
おからを使うことで、しっとりとした食感と素朴な甘さが楽しめるほか、噛みごたえがあるため満足感も得やすい点が特徴といえるでしょう。
市販品の中には、砂糖や油分を控えたタイプや、小麦粉不使用のグルテンフリーバージョンもあり、ライフスタイルに合わせた選び方が可能です。
また、素朴な味わいのため、コーヒーやお茶との相性も良く、間食やおやつタイムに取り入れやすいのも魅力。
自宅で手作りする場合は、ナッツや全粒粉などを加えることで、さらに栄養価を高める工夫もできます。
無理なく続けられる健康志向のおやつとして、日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
15.ピーナッツ入り黒糖かりんとう(27mg/100gあたり)

ピーナッツ入り黒糖かりんとうは、昔ながらの風味が楽しめる和風スナックで、100gあたり約27mgのマグネシウムを含んでいます。
黒糖にはカリウムやカルシウムなどのミネラルが含まれており、そこにマグネシウムを含むピーナッツを加えることで、ほんのり甘く香ばしい味わいと栄養を同時に楽しめる一品です。
カリッとした食感とコクのある甘みが特徴で、お茶請けや間食としても広く親しまれています。
ピーナッツの旨みと黒糖の深みのある甘さが相性よく、少量でも満足感を得やすいため、栄養に配慮しつつ甘いものが欲しい時に最適。
商品によっては油で揚げているものもあるため、食べる量には注意が必要ですが、「食べ過ぎない範囲で楽しむごほうびおやつ」として活用すれば、日々の食事に彩りを添えることができるでしょう。
保存性が高く、手に入りやすい点も魅力ですね。
成分表示を確認しながら、自分の好みとライフスタイルに合った商品を選ぶのがおすすめです。
マグネシウムが不足しやすい理由

現代の食生活や生活習慣には、知らず知らずのうちにマグネシウムの摂取不足を招く要因が潜んでいます。
ここからは、マグネシウムが不足しやすい背景について整理してみましょう。
現代人にはマグネシウムが不足しがち
現代の食生活では、マグネシウムが不足しがちだといわれています。
その主な理由は、白米や食パン、精製された小麦粉など、精製度の高い食品を中心とした食事が多くなっているから。
これらの加工工程では、マグネシウムなどのミネラルが失われやすく、本来の栄養価よりも低くなる傾向があります。
さらに、忙しさからインスタント食品や外食に頼りがちな食生活、野菜や海藻の摂取量の減少といった要因も、慢性的なミネラル不足を招く一因とされています。
こうした食習慣の積み重ねが、知らず知らずのうちにマグネシウム不足につながっている可能性があるのです。
マグネシウムが不足するとどうなる?
マグネシウムは体のさまざまな働きに関与しているため、不足すると体調に影響が出る可能性があります。
たとえば、マグネシウムは筋肉や神経の正常な働き、エネルギー代謝、酵素の活性化などに関与しているため、欠乏状態が続くと身体の不調を感じやすくなることがあります。
具体的には、筋肉のけいれんや疲労感、不眠、便秘、気分の落ち込みなどの症状が現れるケースが報告されています。
また、慢性的なマグネシウム不足が、生活習慣の乱れや栄養バランスの偏りと重なることで、健康リスクを高める可能性も。
ただし、こうした症状は他の栄養素の不足や生活習慣によっても起こり得るため、あくまで一因として考え、日々の食事バランスや生活習慣を見直すことが大切です。

お菓子でマグネシウムを補うという選択

毎日の食事だけでマグネシウムをしっかり摂るのが難しいと感じる方にとって、お菓子を活用した補給は有効な選択肢の一つといえるでしょう。
楽しみながら栄養を意識するために、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
1.「お菓子=不健康」ではない
お菓子というと、「体に悪い」「健康に良くない」といったイメージを持つ方も多いかもしれません。
確かに砂糖や脂質が多く含まれる商品もありますが、選び方によっては栄養補給の一部として活用できるものもあります。
たとえば、ナッツやドライフルーツ、全粒粉を使った焼き菓子など、素材の栄養を活かしたお菓子は、マグネシウムをはじめとするミネラルや食物繊維などを摂取する手段として取り入れやすい食品です。
大切なのは「何を選ぶか」と「どのように取り入れるか」。
楽しみながら続けられるおやつ習慣は、無理のない栄養管理にもつながります。
2.お菓子選びのポイント
お菓子でマグネシウムなどの栄養素を取り入れるためには、成分や原材料に注目して選ぶことが大切です。
以下のポイントを意識することで、より健康的なおやつを選びやすくなるでしょう。
・原材料のシンプルさを確認…ナッツや大豆、全粒粉、ドライフルーツなど、自然素材が主体となっているものを選びましょう。余計な添加物が少ない方が、素材本来の栄養を活かせます。
・砂糖や油脂の使用量に注意…甘さや口当たりを良くするために多くの砂糖や油が使われているお菓子もあります。成分表示をチェックし、控えめなものを選ぶのが理想です。
・加工度の低いものを選ぶ…なるべく精製されていない穀物や素材を使った商品を選ぶことで、ミネラルや食物繊維をより多く含む可能性があります。
・食べる量を意識する…どんなに体に良いお菓子でも、食べ過ぎは逆効果です。個包装や小分けタイプを選ぶことで、適量を守りやすくなります。
これらの工夫を取り入れることで、日々のおやつを「楽しみながら栄養を意識する時間」へと変えていくことができます。
3.間食の理想的なタイミング
間食をより効果的に取り入れるには、食べるタイミングにも気を配ることが大切です。
おすすめとされる時間帯の一つが、午後2時〜4時ごろです。
この時間帯は、血糖値が下がりやすく、集中力やエネルギーが落ちやすいタイミングでもあります。
軽めのおやつを摂ることで、次の食事までの空腹感を和らげたり、気分転換にもつながるでしょう。
また、夜遅くの間食は、睡眠や体調に影響を及ぼす可能性があるため控えめに。
どうしても食べたい場合は、少量で消化に負担の少ないものを選ぶようにしましょう。
おやつの時間を「だらだら食べる」のではなく、あらかじめ時間と量を決めて楽しむことで、食習慣全体のバランスも整えやすくなります。
お菓子のマグネシウム習慣はこんな方におすすめ

マグネシウムを含むお菓子を日常的に取り入れることは、無理なく栄養を意識したい方にとって有効な工夫の一つです。
ここでは、特におすすめしたいライフスタイルの一例をご紹介します。
甘い物をやめたくないけど健康も気にしたい方
甘いものを完全に断つのはストレスにつながりやすく、かえって反動で過食してしまうこともあります。
いわゆる、ダイエットに伴う「リバウンド」が典型的です。
「ダイエットがなかなかうまくいかない…」「結局リバウンドで前より体重が増えちゃった…」という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな方には、マグネシウムなどの栄養素を含む素材を使ったお菓子を「上手に選んで楽しむ」スタイルがおすすめです。
たとえば、ナッツや全粒粉を使った焼き菓子、ドライフルーツなどは、自然な甘みを味わいながら栄養も意識できるため、罪悪感なく取り入れやすいおやつになります。
我慢ではなく「より良い選択」に切り替えることで、ストレスを減らしつつ、日常の中で健康とのバランスを取ることができる点が魅力です。
仕事や勉強の合間にリフレッシュしたい方
集中力が落ちてきた時や、気分を切り替えたい時のリフレッシュに、おやつは役立つ存在です。
マグネシウムを含むお菓子を選ぶことで、ただ甘いものを楽しむだけでなく、日々の食習慣にちょっとした栄養意識を加えることができます。
ナッツや高カカオチョコレート、素焼き大豆などは持ち運びや保存がしやすく、仕事や勉強の合間に少しずつつまむのにぴったり。
適度な咀嚼も、気分転換や頭のリフレッシュに一役買ってくれるでしょう。
休憩時間を活用して、心と体に優しい間食を取り入れることで、パフォーマンスの維持にもつながるはずです。
栄養を意識した子どものおやつ選びをしたい親御さん
成長期の子どもにとって、おやつはエネルギー補給だけでなく、栄養の“補助食”としても重要な役割を果たします。
とはいえ、食品添加物が過剰に添加されているようなおやつは、親としてはできるだけ子どもに与えたくないですよね。
市販のお菓子を選ぶ際は、栄養価のある素材に注目することで、健康的な食習慣づくりをサポートすることができます。
たとえば、きなこやおから、ナッツを使ったお菓子には、マグネシウムをはじめとするミネラルやたんぱく質、食物繊維が含まれており、満足感と栄養を両立しやすいのが特徴です。
もちろん、年齢やアレルギーへの配慮も大切ですが、素材本来の味を活かした素朴なおやつは、子どもの味覚の発達にも良い影響を与えるとされています。
忙しい中でも手軽に取り入れられる「ちょっといいおやつ」を、家庭の定番にしてみるのもおすすめです。
おやつ習慣で体を整えるコツ

せっかくおやつを取り入れるなら、食べ方や選び方にも少し工夫してみましょう。
ここでは、おやつを楽しみながら体を整えるためのちょっとしたコツをご紹介します。
「ながら食べ」に注意!食べる量は適量を
栄養価のあるお菓子を選んでも、食べ方次第では健康へのプラスにならないこともあります。
特に注意したいのが、「ながら食べ」です。
テレビやスマートフォンを見ながら無意識に食べてしまうと、満腹感に気付きにくく、つい食べ過ぎてしまう原因に。
おやつを楽しむ時は、できるだけ他の作業を中断し、「食べること」に意識を向ける時間を持つのが理想的です。
また、最初から適量を器に分けて食べることで、食べ過ぎを防ぎやすくなります。
小分けパックや個包装のものを選ぶのも一つの方法でしょう。
「どれだけ食べたか」を自覚するだけでも、無理なく適量を守りやすくなり、健やかな食習慣につながります。
マグネシウム以外の栄養素も意識しよう
マグネシウムは重要なミネラルの一つですが、それだけを意識すればいいわけではありません。
健康的な食生活には、他の栄養素とのバランスが欠かせないからです。
たとえば、カルシウム・鉄・亜鉛などのミネラルや、たんぱく質、ビタミン類も日々の体調管理に役立つ栄養素です。
これらはお互いに影響し合う性質があり、どれかが不足するとそれぞれの栄養素としての働きがスムーズにいかないことも。
おやつの中にも、こうした複数の栄養素を含むものがあります。
全粒粉やナッツ類、大豆由来の食品などは、複数の栄養素をバランスよく含んでいることが多く、栄養を補給するための素材として有効な選択肢といえます。
「一つの栄養素に偏らず、全体のバランスを意識すること」が、無理のない健康づくりにつながります。

おやつを手作りするという選択肢も
市販のお菓子を上手に選ぶのと同様に、手作りおやつを取り入れるのも、栄養バランスを意識したい方におすすめの方法です。
自分で材料を選べる分、砂糖や油脂の量を調整しやすく、不要な添加物を避けることもできます。
たとえば、おからやきなこ、ナッツ、全粒粉などを使えば、マグネシウムを含む素材を取り入れながら、素材本来の味わいを活かしたヘルシーなおやつを作ることができます。
甘さ控えめにしたり、小麦粉を控えたい方は米粉やオートミールに置き換えるなど、体調や目的に合わせてアレンジできるのも魅力。
作る手間がかかる反面、家族と一緒に楽しめたり、食べることへの意識が高まったりなど、食育の観点でも価値のある選択肢です。
まとめ|おいしく健康に!マグネシウムをおやつで補おう

マグネシウムは、体のさまざまな働きを支える大切なミネラルの一つですが、現代の食生活では不足しがちな栄養素でもあります。
だからこそ、おやつを上手に活用し、楽しみながら栄養を補いたいですよね。
ナッツ類や全粒粉、ドライフルーツ、豆由来のお菓子など、素材選びを工夫するだけで、無理なくマグネシウムを意識した食生活を実践できます。
さらに、食べるタイミングや量に気をつけることで、健康的な間食習慣として生活に取り入れることも可能です。
おいしさと健康を両立させるには、「我慢」よりも「選び方」の工夫がポイント。
毎日のおやつタイムを、自分や家族の体をいたわる時間にしてみてはいかがでしょうか。